テレマークスキー用具

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Last updated on 4/4/2004


以前はレース用の板は規則で最大幅73mm以下と決められていましたが、この規則は'98年シーズンに撤廃されました。 これに伴い、細かったテレマーク板のワイド化が一気に進んでおり、トップ幅が100mmを超えるようなものやカービング板も登場してアルペンスキー用の板とあまり違わなくなってきています。 「テレマーク用」と称している板にこだわる必然性は薄れてきていると言えるでしょう。 また、一概に太ければ良いとは言えないものの、トラディショナルな細板よりは最近の板のほうが入門に適しているのは確かなようです。 滑走面にステップ(刻み、ウロコ)のある板やダブルキャンバー板はめっきり少なくなりました。

締具

ケーブルバインディングと呼ばれるタイプが主流です。 軽快な3ピン式は少なくなってきています。 メーカーはBlack Diamond、Rottefella、G3、Voileなど。

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ケーブルバインディング(左)と3ピンバインディング(右)の例

指の付け根付近で折れ曲がる必要があるので以前は革製のものが中心でしたが、板のワイド化に伴ってこの数年は完全にプラスチック製のブーツが主流です。 いずれのタイプも爪先部分は75mm幅ノルディック・ノルムで、靴底には3ピンバインディング用の穴が開いています。 メーカーはScarpa、Garmont、Crispiなど。

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プラスチックブーツの例 革製ブーツの例 3ピンバインディング用の穴

ゲータ

雪やスキーのエッジから革靴を守るブーツカバーです。

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革製ブーツにゲータを装着した状態

シール

シングルキャンバー板での歩行・登行時に滑走面に装着する滑り止めです。 昔はアザラシの皮(sealskin)を用いていたのでシールと呼ばれています。 英語ではskinと言うようです。 細かい毛が後ろ向きにびっしり生えていて、スキーは前には滑りますが後ろには進みにくくなります。 毛の材質はモヘア(山羊の毛)、合成繊維、両者のミックスのものがあります。 一般にはモヘアは前方向への滑りが良く合成繊維タイプは水分に強いとされています。 形状にも、貼り付けシールか取り付けシールか、テールフリー(貼り流し、スタンダード)かトップフィックス(コンビ、ユーロ)かなどの種類があります。 メーカーはPOMOCA、coll-tex、Ascension、G3など。

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アザラシ毛のシール

ポール

ゲレンデ用の普通のものも使用できますが、2段や3段に伸縮できたり、滑落停止用のピックを装着できる・ゾンデ棒になるなどの機能を持ったツアー用のポールが売られています。

ウェッジ

角度調整のためにバインディングと板の間に装着する楔状の部品です。

シム

バインディングと板の間に装着して、バインディングの取付位置を高くする部品です。 ゲタと呼んだりすることもあります。 アルペンスキーのものに比べてテレマークスキーのバインディングは幅が広いので、強いエッジングをしたときにバインディングが雪面に当たってしまうことがあり、それを防ぐ役目をします。 バインディングの取付強度を確保する目的もあります。

ヒールリフター

踵が下がらないようにして登行中の足首の負担を減らします。 クライミングサポート、ヒールワイヤーなど呼び方は様々。

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ウェッジの例 (黒い部分) シムの例 (赤い部分) ヒールリフターの例

クトー

本来はシールの横ずれを防ぐためのものだったという話もありますが、雪の堅い斜面を登るときに使われるコの字状の部品。 スキーアイゼン(クランポン)とも。 テレマークスキー用として売られているものはあまり多くありません。

流れ止め

靴がバインディングから外れたときにスキーが手の届かないところへいってしまうのを防ぐワイヤーまたは紐。 ゲレンデでもツアーでも必須です。

その他

ゲレンデの外へ出るには、スノースコップ、雪崩ビーコン、プローブ(ゾンデ棒)など遭難対策の装備を持つことを強くお勧めします。


テレマークスキーのお店

主に登山用具店が扱っています。 スキー量販店では普通見かけません。

首都圏では カラファテ(目白)、 さかいや(水道橋)、 ICI石井(新大久保他)、 カモシカ(高田馬場他)、 秀山荘(池袋)、 タマキスポーツ(神田)、 IBS石井(鶴見)などで扱っています。


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KONNO Kazuhiro / konno@m03.itscom.net