本節では具体的な代数系として、多くの分野で重要な役割を果たす群と環を定義し、その性質を調べます。
まず Ω は |
w| º 2w のみからなり、 º {
1, 2, 3}x
:º iv(1)y
:º iv(2)z
:º iv(3)(V*,
j)x :º jw(
jw(x, y), z)h :º jw(x,
jw(y, z))(V,
x, h)
この場合、任意の半群 (A,
y)yw(a, b)
·
bx º (x · y) · z
h º x · (y · z)
:
V ® A :º h(
1) :º h(
2) :º h(
3) = h*(x)
= h*(y)
= h*(z)
*(
x) = h*(h)*
(14-1) (x · y) · z |
と書けます。ここで x, y, z は A から任意に取れますから、これは演算 ·
が結合律を満たすということに他なりません。そこで、見易さのために、一般に律 (V,
x, h)x = h
(14-2) (x · y) · z |
と書かれることになり、見た目分かり易くなります。なお、(14-2)
は単なる記号であって等式ではありませんが、 = h*(x)
x
を x 等に置き換えた等式が実際に成り立つので、(14-2)
をあたかも等式であるかのようにして計算を行なうことができます。
さて、半群の演算の型に加えて |e|
º 0e
を持ち、律として
(14-3a) e · x |
(14-3b) x · e |
を持つとき、この代数系をモノイドの圏といい、e
を演算 ·
の単位元といいます。
更に、単位的半群の演算の型に加えて | ·
-1| º 1·
-1
(14-4a) x |
(14-4b) x · x |
を持つとき、この代数系を群の圏といい、x
-1x
の演算 ·
に関する逆元といいます。
ところで (14-3),(14-4)
の4条件は、(14-3a)
と (14-4a)
だけ仮定すれば残りは導出可能です。実際、
(14-5a) x |
(14-5b) x · x |
(14-5c) x · e |
となるからです。同様に (14-3b)
と (14-4b)
だけを仮定しても残りは導出可能です。
ところで一般に、
(14-6) xy |
が成り立ちます。実際、両辺に左から -1(14-4a),(14-3a),(14-3b)
を使えば第一の式が得られ、両辺に右から -1(14-4b),(14-3b),(14-3a)
を使えば第二の式が得られます。
特に (14-4)
にこれを適用すれば、
(14-7) (x |
が得られます。また
(14-8) ( yy |
に (14-6)
を適用すれば、
(14-9) (xy) |
が得られます。また、群から群への関数 f は、半群の準同型であれば群の準同型になります。なぜなら
(14-10) f(x) f(e) |
なので、左から (x)
-1
(14-11) f(e) |
が得られ、また
(14-12) f(x) f(x |
なので、(14-6)
により
(14-13) f(x |
となるからです。
次に、モノイド A に一項演算 *
が与えられていて
(14-14a) e* |
(14-14b) x** |
(14-14c) (xy)* |
が成り立つとします。
そこで、ÎSub(A)
(8-26)
の直後参照)に対し、A 上の2項関係 » を
(14-15) x |
で定義するとき、» が A のすべての演算と両立する同値関係で、しかも同値関係 » を持つ集合 A が *
を逆元演算とする群となるための、N に対する条件を求めてみましょう。
まず、同値関係の同一律 » x
(14-16a) xx* |
また、 » e » e » y(14-14a),(14-15)
により
(14-16b) x, y |
また、*
ÎN » x(A,
»)*
» e(14-14a),(14-15)
により
(14-16c) xax* |
が成り立たなければなりません。
逆に (14-16)
が成り立つとすると、まず (14-16a)
で x に e を代入して (14-14a)
を使うと
(14-17) e |
よって (14-16b)
で x に e 、y に x を代入すると、
(14-18) x |
ゆえに再度 (14-16b)
により
(14-19) x, y |
ゆえに、これと (14-16c)
により
(14-20a) xy*x |
(14-20b) y*x |
が成り立ちます。ゆえに (14-20a)
と (14-16a)
により
(14-21) x*x |
ゆえに、これと (14-16a),(14-19),(14-16c)
により
(14-22) a |
が成り立つことがわかります。さて、(14-16a),(14-15)
により同一律が成り立ち、(14-14b),(14-14c),(14-18)
により
(14-23) x |
となるので対称律が成り立ち、(14-19),(14-16c),(14-20b)
により
(14-24) x |
により推移律が成り立ち、(14-14b),(14-20a)
により
(14-25) x |
により演算 *
と両立することがわかり、(14-14c),(14-22)
により
(14-26a) x |
よって (14-25),(14-26a)
を組み合わせて、
(14-26b) x |
となるので、» は乗法とも両立することがわかり、(14-16)
が、» が A のすべての演算と両立する同値関係であるための必要十分条件であることがわかりました。
以上の結果を、A がそれ自身群であって、*
が逆元をとる演算である場合に適用してみましょう。
群の圏では、乗法の単位元が存在するため、明らかに始対象も終対象も一個の元を持つ集合になり、ゆえに零対象となります。ゆえに群の準同型 :
A ® Bker f
:º pull( f, 0)
(14-27) Ker f |
が成り立ちます。
ここで、(14-16)
を満たす ÎSub(A)
» を (14-15)
で定義し、同値関係として » を持つ集合 A を A' と書くと、A' も群になり、恒等写像 :
A ® A'
(14-28) f(x) |
すなわち
(14-29) Kerf |
すなわち N は群の圏の正規部分空間、すなわち正規部分群になることがわかります。逆に N が正規部分群 Ker
f
(14-30a) f(xx |
(14-30b) f(x) |
(14-30c) f(a) |
なので (14-16a),(14-16b),(14-22)
が成り立ちます。一方 *
が群の逆元をとる演算であることから、(14-16a)
は (14-17)
と同値になり、また (14-22)
が成り立てば、
(14-31) xax |
ですから (14-16c)
が成り立ちます。すなわち (14-16)
の組又は
(14-32a) e |
(14-32b) x, y |
(14-32c) a |
の組は、ÎSub(A)
さて、一般に ÎSub(G)
,
yÎG-1yÎH= y
(14-33a)x |
(14-33b) x |
(14-33c) x |
ですから、=/
H
同様に、,
yÎG-1ÎH=H y=H\
H
特に H が正規部分群の場合は、任意の ÎG-1 Ì H-1yÎH Þ yx-1 = yx-1yy-1ÎyHy-1Ì H
さて、G を群、X を同値関係 = を持つ集合とし、各 ÎGjaX :
X ®
(14-34a)G |
(14-34b) |
を満たすとき、G の X への作用といいます。明らかに ja-1jaja
例えば G を群、H をその部分群、 :º (G, H
=)jaax(x)
:º ÎG
(14-35) x H |
ですから、ja(14-34)
を満たします。同様に、
(14-36a)G |
(14-36b) |
が成り立つとき、ya :º (G,
=H )yaxa(x)
:º
さて、半群、単位的半群、群の律に加えて、交換律:
(14-37) x · y |
を持つ代数系を、それぞれ可換半群、可換モノイド、可換群(Abel
群)の圏といいます。可換な場合、 ·
y-1 = y-1 ·
x / y·
自体をしばしば + と書き、その場合は単位元を 0 、x の逆元を - x + (
- y) - y(14-3),(14-4),(14-6),(14-7),(14-9)
はそれぞれ
(14-38a) x |
(14-38b) |
(14-39a) |
(14-39b) x |
(14-40) x |
(14-41) |
(14-42) |
と書くことができます。
次に、可換半群の演算である加法 + に加えて乗法とよばれる演算 ·
が与えられ、乗法に関する結合律 (14-2)
と、加法との間の分配律:
(14-43a) (x |
(14-43b) z · (x |
を持つとき、この代数系を半環の圏とよぶことにします。半環の圏が、更に加法の単位元 0 を持ち、律として
(14-44a) |
(14-44b) x · |
を加えたものをモノイド環の圏とよぶことにします。モノイド環が、更に加法に関してAbel
群になっているとき、この代数系を環の圏とよびます。
環の圏では、(14-43)
で y
を 0 と置くと、それぞれ
(14-45a) x · zz |
(14-45b) z · x |
となるので、左からそれぞれ ·
z ·
x(14-44)
を定理として導くことができます。
また、(14-43)
で y
を - x
(14-44)
により、それぞれ
(14-46a)z |
(14-46b) |
となるので、(14-40)
により
(14-47a) ( |
(14-47b) z · ( |
が成り立ちます。更に (14-47a)
で z に - z(14-41)
を用いれば、
(14-48) (z |
(14-49a) (xv |
(14-49b) (x |
(14-49c) (x |
(14-49d) (x |
が得られます。
さて、半環 A に対し、加法に対する (14-14)
すなわち
(14-50a) |
(14-50b) x** |
(14-50c) (x |
に加えて
(14-50d) (xy)* |
を満たす演算 *
が与えられたとき、ÎSub(A)
» を、加法に関する (14-15)
、すなわち
(14-51) x |
で定義するとき、» が A のすべての演算と両立する同値関係で、しかも同値関係 » を持つ集合 A が *
を逆元演算とする環となるための N が満たすべき条件を求めてみましょう。まず、群のときの議論により、(14-16)
を加法に対して書き直したもの:
(14-52a) x |
(14-52b) x, y |
(14-52c) x |
が成り立つことは必須ですが、更に、» が乗法と両立することから ÎN » 0 » 0x » 0 » x0 » 0
(14-52d) axa |
が成り立たなければなりません。逆に (14-52)
が成り立てば、
(14-53a) ax |
(14-53b) a |
となり、乗法とも両立します。ゆえに (14-52)
が、» が A のすべての演算と両立する同値関係であるための必要十分条件であることがわかりました。
以上の結果を、A がそれ自身環であって、*
が加法の逆元をとる演算である場合に適用してみましょう。
環の圏では、加法の単位元のみが必ず存在するため、明らかに始対象も終対象も一個の元を持つ集合になり、ゆえに零対象となります。ゆえに環の準同型 :
A ® Bker f
:º pull( f, 0)(14-27),(14-29)
が成り立ちます。
すなわち N は環の圏の正規部分空間になることがわかります。環の正規部分空間をイデアルとよびます。逆に N がイデアル Ker
f(14-52a)~(14-52c)
が成り立ち、更に
(14-54a) f(a) |
(14-54b) f(a) |
なので (14-52d)
も成り立ちます。一方 *
が加法の逆元をとる演算であることから、(14-52a)
は 0ÎN(14-52c)
は加法の交換律により自明に成り立っています。従って、
(14-55a) |
(14-55b) x,y |
(14-55c) axa |
の組は、N がイデアルであるための必要十分条件であることがわかりました。
環 A のイデアル N に対し、(14-51)
で定義される同値関係 » を組み合わせた集合 A は環になりますが、これを /N
さて、半環、モノイド環、環は、乗法の単位元 1 を持つとき“単位的”という形容詞を付け、乗法に対する交換律 (14-37)
を持つとき“可換”という形容詞を付けます。
単位的環 R の元 a は、 = 1ÎR
同様に、 = 1ÎR
ÎR = 1 = 1 = c = b = c-1= について一意的です。
明らかに単位元 1ÎR1 がその逆元です。また、可逆元 ,
bÎR-1a-1-1
単位的環 R の可逆な元の全体を ´´
なお、単位的可換環の場合は、明らかに右可逆又は左可逆なら可逆であり、右(左)逆元が逆元になります。
さて、環 A の元 x , y に対し、その交換積を
(14-56) [x, y] |
で定義すると、
(14-57a) [x, x] |
(14-57b) [x, y] |
(14-58a) [xy, z]y |
(14-58b) [x, yz] |
及びJacobi
の恒等式:
(14-59) [x, [ y, z]] |
が成り立ちます。また、もし [x, y]
³ 1
(14-60) [xn, y] |
が成り立ちます。実際、 = 1(14-58a)
と帰納法の仮定により、
(14-61) [xn |
となって帰納法が完成し、(14-60)
は証明されました。
次に、R を単位的環とし、演算の型として :º {
+, 0, - }ÈR+, 0, - に関してAbel
群の律を持ち、更に各 ÎR|a|
º 1|
ax®,
bÎR
(14-62a) |
(14-62b) a(bx) |
(14-62c) a(x |
(14-62d) (a |
を持つとき、この代数系をR-
加群の圏といいます。R-
加群に対しても、(14-43)
から (14-44),(14-47),(14-48)
を導いたのと同じ方法で、(14-62c),(14-62d)
から
(14-63a) |
(14-63b) ( |
(14-63c) ( |
が導かれます。
さて、次に群と環について、対応する強代数系を考え、それぞれ強群および強環とよぶことにします。
集合 A が不等号 ¹ に伴う同値関係 = のもとで群になっているとき、A が不等号 ¹ に伴う強群であるためには、乗法と逆元を取る操作が強関数である、すなわち
(14-64a) ab |
(14-64b)a |
が成り立つことが必要十分です。
強群では、(14-64a)
で b , c , d にそれぞれ c , b , c を代入すれば
(14-65a)ac |
が導かれ、(14-64a)
で a , b , d にそれぞれ c , a , b を代入すれば
(14-65b)ca |
が得られます。また、(14-65a)
で a , b , c にそれぞれ -1
(14-66a)a |
が得られます。同様に、(14-65b)
で a , b , c にそれぞれ -1
(14-66b)a |
が得られます。特に、(14-66)
で c に -1
(14-67)a |
が得られますが、実は条件 (14-64),(14-65),(14-66),(14-67)
は互いに同値であり、従ってこのいずれかの条件を満たせば A は不等号 ¹ を持つ強群になることが示せます。
実際、(14-64)
は既に示されていますが、Þ (14-65) Þ (14-66) Þ (14-67)(14-67)
を仮定すると
(14-68a) a |
(14-68b) a |
となるので (14-66)
が得られます。
また、(14-66)
が成り立つと仮定し、 ¹ cd(8-33c)
により ¹ ab ¹ cd(14-66)
により ¹ b ¹ c(14-64a)
が得られ、-1 ¹ b-1(14-66)
を用いると ¹ a(14-64b)
が得られます。
以上で (14-64),(14-65),(14-66),(14-67)
の同値性が証明されました。
ところで (14-64a)
で c と d に共に e を代入することにより、
(14-69) ab |
が成り立つことに注意します。
次に、集合 A が不等号 ¹ に伴う同値関係 = のもとで環になっているとき、A が不等号 ¹ に伴う強環であるためには、加法と加法の逆元を取る操作と乗法が強関数である、すなわち
(14-70a) a |
(14-70b) |
の2条件に加えて (14-64a)
が成り立つことが必要十分です。
強群のときの議論を A の加法群に対して適用すると、加法群は可換群であることから、条件の組 (14-70)
は、
(14-71)a |
(14-72)a |
(14-73)a |
のいずれの一つとも同値であることがわかります。
また、(14-64a)
は次の条件:
(14-74) ab |
と同値です。
実際、(14-64a)
で c と d にそれぞれ 0 と b を代入することにより、 ¹ 0 Þ a ¹ 0(14-64a)
で c と d にそれぞれ a と 0 を代入することにより、 ¹ 0 Þ b ¹ 0(14-74)
が導かれます。
逆に、(14-74)
を仮定して ¹ cd- ad(14-72)
を用いれば (b
d - d ) ¹ (c - a)(8-33c)
を用いれば、(b
- d) ¹ 0(c
d - a) ¹ 0(14-74)
を使うと - d ¹ 0 - a ¹ 0(14-73)
により ¹ d ¹ c(14-64a)
が得られます。
なお、(14-69)
に対応する加法群の性質として
(14-75) a |
が成り立つことに注意します。
また、0 ¹ 1(14-74)
の逆の条件:
(14-76) ( a |
を満たす単位的可換強環のことを整域とよぶことにします。
整域では、自然数 > 0
(14-77)a |
が成り立つことを帰納法で証明しましょう。
実際、 = 0(14-74),(14-76)
で = an( a
¹ 0 Ù an ¹ 0 ) Û an+1 ¹ 0 ¹ 0 Û an+1 ¹ 0
また、(14-77)
の対偶を取れば
(14-78)a |
が得られます。
一般に、0 ¹ 1ÎR´(14-74)
で º a-1 ¹ 00 ¹ 1ÎR ¹ 0ÎR´
体では ,
b ¹ 0,
bÎR´´ÎR´ ¹ 0
さて、次は束です。2項演算の型 ñ , ò と律:
(14-79a) x ñ y |
(14-79b) x ò y |
(14-79c) (x ñ y) ñ z |
(14-79d) (x ò y) ò z |
(14-79e) (x ñ y) ò x |
(14-79f) (x ò y) ñ x |
を持つ代数系を束の圏といいます。
(14-79a),(14-79b)
は交換律、(14-79c),(14-79d)
は結合律ですが、(14-79e),(14-79f)
は吸収律とよばれます。束は冪等律:
(14-80a) x ñ x |
(14-80b) x ò x |
を満たします。
実際、(14-49f)
の y
に x ñ x
(14-79b)
を用いれば ((x ñ x) ò x) ñ x
= x(14-79e)
で y
に x
を代入した式を用いれば (14-80a)
が得られます。また対称性により (14-80b)
も得られます。
また、(14-79a),(14-79b),(14-79e),(14-79f)
により
(14-81)xñ y |
が成り立つので、この両辺のいずれかが成り立つことを £ y(14-80)
により £ x £ y £ z(14-79c)
により = xñ( yñ z)
ñ z= (xñ y) = yñ z = z £ z£ は擬順序になります。しかも定義から明らかに、= に関して半順序、すなわち
(14-82) ( x |
が成り立つことがわかります。
逆に、同値関係 = と半順序 £ を持つ集合 L は、任意の2元 x , y が上限 (14-79)
の条件をすべて満たすので束になります。
束 H は、最大値 1 と最小値 0 を持ち、任意の ,
yÎH
(14-83) xðy |
が存在するときHeyting
代数といいます。(14-83)
の条件は
(14-84)z |
と同値であることに注意します。明らかに、Heyting
代数の有限部分集合は上限と下限を持ちます。
さて、一般に、分配律:
(14-85a) xñ( y òz) |
(14-85b) xò( yñ z) |
を満たす束を分配束といいます。
Heyting
代数は分配束です。
実際、一般の束に対して、 £ xñ y £ xñ z £ (xñ y)ò(xñ z)
£ xñ y £ xñ z £ (xñ y)ò(xñ z)
(14-85a)
の £ (右辺)
同様に、やはり一般の束に対して、 ³ xòy ³ xòz ³ (xòy)ñ(xòz)
³ xòy ³ xòz ³ (xòy)ñ(xòz)
(14-85b)
の ³ (右辺)
逆向きの不等号は、(14-84)
を用いて次のように証明することができます。
まず £ xñ( y òz)
£ zð(xñ( y òz))
£ x £ xñ( y òz)
£ zð(xñ( y òz))
ゆえに £ zð(xñ( y òz))
(xñ y)òz
£ xñ( y òz) £ (xñ y)ð(xñ( y òz))
一方、明らかに (xñ y)òx
= x £ xñ( y òz) £ (xñ y)ð(xñ( y òz))
ゆえに £ (xñ y)ð(xñ( y òz))
(xñ y)ò(xñ z)
£ xñ( y òz)(14-85a)
が証明されました。
次に £ (xòy)ñ(xòz)
£ xð((xòy)ñ(xòz))
同様に、 £ (xòy)ñ(xòz)
£ xð((xòy)ñ(xòz))
ゆえに £ xð((xòy)ñ(xòz))
( yñ z)
£ (xòy)ñ(xòz)(14-85b)
も証明されました。
Heyting
代数は、更に条件
(14-86) (xðñ x |
を満たすときBoole
代数といいます。
さて、 £ 0 £ xð00(xð
òx0) £ 0(xð
òx0) = 0
(14-87)ùx |
と定義すると、この事実と (14-86)
は
(14-88a) xò(ùx) |
(14-88b) xñ(ùx) |
と書くことができます。
さて、最大値 1 と最小値 0 を持ち、(14-88)
を満たす演算 ù を持つ分配束 B はBoole
代数になります。
実際、まず
(14-89) xðyñ y |
と置いて、B がHeyting
代数になることを証明しましょう。
実際、(14-85b)
と (14-88a)
により、(xðy)òx
= ((ùx)ñ y)òx = ((ùx)òx)ñ( y òx) = 0ñ( y òx) = y òx £ y
また £ y(14-88b)
と (14-85a)
により、 £ (ùx)ñ z
ñ y= ((ùx)ñ z)ò1 = ((ùx)ñ z)ò((ùx)ñ x) = (ùx)ñ(z òx) £ (ùx) = xðy
これらは = max { z
ÎB | z òx £ y }Heyting
代数になることがわかりました。
最後に 0 = (ùx)
ñ 0 = ùx(14-88b)
により (14-86)
が成り立つことがわかり、B がBoole
代数になることがわかります。
さて、一般に分配束では、各 x に対し、(14-88)
を満たす
実際、y と z が (14-88)
の = zñ 0 = zñ(xòy)
= (zñ x)ò(zñ y) = 1ò(zñ y) = zñ y £ z £ y(14-82)
により = z
この事実から直ちに、Boole
代数では
(14-90)ùùx |
及び
(14-91a)ù |
(14-91b)ù |
が成り立つことがわかります。また
(14-92)x |
が成り立ちます。
実際、 £ y(14-88a)
により (ùy)
£ yò(ùy) = 0(14-84),(14-87)
により £ xð0 = ùxÞ (右辺)(14-90)
により逆も得られます。
すなわち演算 ù は擬順序 £ の大小を入れ替えることがわかります。従って特に、De Morgan
の法則:
(14-93a) ù(xñ y) |
(14-93b) ù(xòy) |
が成り立つこともわかります。