( a± + b± ) + c ± = a± + ( b± + c ± )
により、それぞれ明らかです。
また (25-4q)
は、左辺の仮定から a-Ì b- と b+Ì a+ が得られ、これから a- + c- Ì b- + c- と b+ + c+ Ì a+ + c+ が得られ、これは (25-4q)
を意味します。
また (25-4r)
は (25-4q)
と (25-3d)
から明らかです。
また (25-4s)
は、左辺を仮定すると、(25-3a)
により r + t = s + t' となる rÎa+ , tÎc+ , sÎb- , t'Îc- が存在しますが、(25-2)
により t' < t ですから r < s となり、(25-1c)
により sÎa+ となるので sÎa+Çb- ¹ Æ となり、これは (25-4s)
の右辺が成り立つことを意味します。
また (25-4t)
は、(25-4s)
と (25-3c)
から明らかです。
また (25-4u),(25-4v)
は、正負の無限大の定義 (25-3f),(25-3g)
と大小関係の定義 (25-3a),(25-3b)
から明らかです。
また (25-4w)
は、a < ¥ が a+ ¹ Æ と同値であることから明らかです。
同様に、(25-4x)
は、- ¥ < a が a- ¹ Æ と同値であることから明らかです。
また (25-4y)
は、Æ + a+ = Æ と、- ¥ < a すなわち a- ¹ Æ なら Q + a- = Q
となることから明らかです。
同様に、(25-4z)
は、Æ + a- = Æ と、a < ¥ すなわち a+ ¹ Æ なら Q + a+ = Q
となることから明らかです。
拡張実数間の二項関係 £ は、(25-4a),(25-4d)
により R
上の擬順序になりますが、(25-3d)
により、= はこの擬順序に伴う同値関係になります。
ここで、R
の任意の部分集合 A は、この擬順序に対して上限と下限を持つことを証明しましょう。
実際、
(25-5a) u- :º È{ a- | aÎA } |
(25-5b) u+ :º ( Ç{ a+ | aÎA } )° = { rÎQ | $sÎÇ{ a+ | aÎA } : r > s } |
(25-5c) u :º (u-, u+ ) |
と置くと、明らかに u は拡張実数になります。
また aÎA ならば、(25-5a)
により a-Ì u- となり、(25-5b)
により u+Ì a+ となるので、(25-3b)
により a £ u が得られます。
一方、拡張実数 b が任意の aÎA に対して a £ b すなわち a-Ì b- と b+Ì a+ を満たせば、(25-5a)
により、まず u-Ì b- がわかります。
また b+Ì Ç{ a+ | aÎA }
で、(25-1d)
により任意の rÎb+ に対して s < r であるような sÎb+ が存在しますから、sÎÇ{ a+ | aÎA }
、従って rÎu+ が言え、b+Ì u+ が成り立ちます。
以上で u ÎR
が A の上限になっていることがわかりました。
対称的に、
(25-6a) l + :º È{ a+ | aÎA } |
(25-6b) l - :º ( Ç{ a- | aÎA } )° = { rÎQ | $sÎÇ{ a- | aÎA } : r < s } |
(25-6c) l :º (l -, l + ) |
と置くと、l ÎR
であって、これが A の下限になることがわかります。
さて、上で定義した u と l は実はそれぞれ強い上限あるいは強い下限になっている、すなわち (24-1b)'
と (24-2b)'
を満たすことに注意します。
実際、b < u なら、定義により b+Çu- は元 r を持ち、(25-5a)
により、rÎa- となる aÎA が存在します。これは rÎb+Ça- を、従って a < u を意味しますから、u は A の強い上限になっていることがわかります。
l が A の強い下限になっていることの証明も同様です。
さて、任意の実数 a に対して
(25-7a) a- :º { rÎQ | r < a } |
(25-7b) a+ :º { rÎQ | r > a } |
と置いて、
と定義します。明らかに a は拡張実数ですが、実数 a , b に対して
(25-8a) a < b Û a < b |
(25-8b) a £ b Û a £ b |
(25-8c) a ¹ b Û a ¹ b |
(25-8d) a = b Û a = b |
(25-8e) a + b = a + b |
(25-8f) - ¥ < a < ¥ |
が成り立ちます。
実際、(25-8a)
の左辺は (23-30)
により a < r < b となる有理数 r の存在と同値であり、これはまた rÎa+Çb- と同値であり、このような r の存在は a < b すなわち (25-8a)
の右辺と同値です。
次に (25-8b)
の左辺を仮定すると、rÎa- なら r < a £ b ゆえ r < b すなわち rÎb- ですから a-Ì b- が成り立ちます。また、rÎb+ なら r > b ³ a ゆえ r > a すなわち rÎa+ ですから b+Ì a+ が成り立ちます。これは a £ b すなわち (25-8b)
の右辺が成り立つことを意味しています。
また、(25-8b)
の右辺を仮定し、更に a > b を仮定すると、(25-8a)
により a > b となり、これは (25-4h)
により (25-8b)
の右辺と矛盾します。ゆえに実数に関する (23-13)
により (25-8b)
の左辺が成り立ちます。
また、(25-8c)
は (23-12)
と (25-8a),(25-3c)
から得られ、(25-8d)
は (23-14)
と (25-8b),(25-3d)
から得られます。
次に (25-8e)
ですが、rÎa- かつ sÎb- なら r < a かつ s < b ですから、r + s < a + b すなわち r + sÎ(
a + b)
- が成り立ちます。これは (25-3e)
により ( a + b )
- = a- + b- = a- + b- Ì (
a + b)
- = (
a + b )
- が成り立ちます。
同様に、rÎa+ , sÎb+ つまり r > a , s > b から r + s > a + b つまり r + sÎ(
a + b)
+ が得られ、( a + b )
+ = a+ + b+ = a+ + b+ Ì (
a + b)
+ = (
a + b )
+ が成り立ちます。
また、rÎ(
a + b )
- = (
a + b)
- すなわち r < a + b なら、r - b < a ですから、(23-30)
により r - b < s < a となる有理数 s が存在します。このとき r - s < b ですから、sÎa- かつ r - sÎb- となり r = s + (r - s)
Îa- + b- = (
a + b )
- が得られ、( a + b )
- Ì (
a + b )
- が得られます。
同様に、rÎ(
a + b )
+ = (
a + b)
+ すなわち r > a + b なら、r - b > a ですから、(23-30)
により r - b > s > a となる有理数 s が存在します。このとき r - s > b ですから、sÎa+ かつ r - sÎb+ となり r = s + (r - s)
Îa+ + b+ = (
a + b )
+ が得られ、( a + b )
+ Ì (
a + b )
+ が得られます。
以上により (25-8e)
は証明されました。
最後に (25-8f)
は、a± ¹ Æ ですから明らかです。
この (25-8)
により、任意の実数は、その加法 + と大小関係 < , £ 及び相等 = 、不等号 ¹ も含めて R
の元とみなせることがわかります:
なお、a > 0 あるいは a < 0 である拡張実数 a はそれぞれ正あるいは負であるといいます。また a ³ 0 のとき非負であるといいます。
さて、拡張実数 a と有理数 r に対して
(25-10a) a < r Û rÎa+ |
(25-10b) r < a Û rÎa- |
が成り立ちます。
実際、a < r と仮定すれば、ある sÎa+Çr- が存在します。ゆえに s < r ですから (25-1c)
により rÎa+ が得られます。逆に rÎa+ なら、(25-1d)
により s < r となる sÎa+ が存在し、これは sÎa+Çr- ¹ Æ すなわち a < r を意味するので、これで (25-10a)
は証明されました。
a+ を a- に置き換え、不等号の向きを逆にすれば (25-10b)
が得られます。
また任意の拡張実数 a に対して
が成り立ちます。
実際、0- = { sÎQ | s < 0 }
, 0+ = { sÎQ | s > 0 }
ですから、rÎa- , sÎ0- なら r + s < r となるので (25-1a)
により r + sÎa- となります。同様に、rÎa+ , sÎ0+ なら r + s > r となるので (25-1c)
により r + sÎa+ となります。
逆に、任意の rÎa- に対し、(25-1b)
により s > r となる sÎa- が存在するので、e :º r - s と置けば、e < 0 すなわち eÎ0- かつ r = s + e となります。
同様に、任意の rÎa+ に対し、(25-1d)
により s < r となる sÎa+ が存在し、e :º r - s と置けば、e > 0 すなわち eÎ0+ かつ r = s + e となります。
以上で (25-9)
は証明されましたが、これは実数の 0 が R
における加法 + の単位元になっていることを示しています。
次に拡張実数 a が加法の逆元を持つための必要十分条件を求めてみましょう。
まず、(25-8e)
により a + (
- a )
= 0 ですから、任意の実数 a は加法の逆元 - a を持つことがわかります。
逆に、拡張実数 a が加法の逆元 b を持てば、0 = a + b ですから、0- Ì a- + b- かつ 0+ Ì a+ + b+ が成り立つので、任意の自然数 n > 0 に対して
(25-12a) - |
1 n |
= rn + sn |
(25-12b) |
1 n |
= r'n + s'n |
を満たす rnÎa- , snÎb- , r'nÎa+ , s'nÎb+ が存在します。(25-2)
により、任意の自然数 n,
m > 0 に対して rn < r'm , sn < s'm が成り立つので、
(25-13) 0 < r'm - rn = |
1 m |
+ |
1 n |
- s'm + sn < |
1 m |
+ |
1 n |
が成り立ちます。これは { rn | n > 0 }
と { r'm | m > 0 }
が同値なコーシー列であることを意味していますから、R
の完備性により、実数 a が存在して、共に a に収束します。
そこで、任意に pÎa- , qÎa+ を取ると、p < a < q ですから、] p, q [
は a の近傍なので、p < rn ,
r'm < q となる自然数 n , m が存在します。ゆえに (25-1a),(25-1c)
により pÎa- , qÎa+ がわかります。
逆に任意に pÎa- , qÎa+ を取ると、(25-1b),(25-1d)
により p < p' , q' < q となる p'Îa- , q'Îa+ が存在します。
ここで p' > a すなわち p'Îa+ と仮定すると、上で示したように p'Îa+ となって (25-1e)
と矛盾するので p' £ a が得られ、p < p' £ a すなわち pÎa- がわかります。
同様に、q' < a すなわち q'Îa- と仮定すると、上で示したように q'Îa- となって (25-1e)
と矛盾するので q' ³ a が得られ、q > q' ³ a すなわち qÎa+ がわかります。
以上で a = a が証明され、拡張実数 a が加法の逆元を持つためには、a が実数であることが必要十分であることがわかりました。
なお、今後は a が加法の逆元 b を持つとき b を - a と書き、c に - a を加えたものを c - a と書くことにすれば、(25-4p)
と (25-11)
により、任意の拡張実数 a と任意の実数 x に対して
(25-14) ( a + x ) - x = a + ( x - x ) = a + 0 = a |
が成り立ちます。
一方、実数 x に対し、(25-4q)
と (25-4s)
で c に - x を代入すれば、a £ b Þ a - x £ b - x と a - x < b - x Þ a < b が得られますが、ここで a と b をそれぞれ a + x と b + x に置き換えれば、a + x £ b + x Þ a £ b と a < b Þ a + x < b + x が得られるので、結局
(25-15a) a £ b Û a + x £ b + x |
(25-15b) a < b Û a + x < b + x |
が成り立ち、従って
(25-15c) a = b Û a + x = b + x |
(25-15d) a ¹ b Û a + x ¹ b + x |
が成り立つことがわかります。すなわち実数を加える演算は順序を保つので、R
の任意の部分集合 A と任意の実数 x に対して
(25-16a) sup ( x + A ) = x + sup A |
(25-16b) inf ( x + A ) = x + inf A |
が成り立ちます。
また一般に A , B Ì R
に対して aÎA , bÎB なら inf A £ a £ sup
A , inf B £ b £ sup
B ですから、(25-4q)
により inf A + inf B £ a + b £ sup A + sup
B となるので
(25-17a) inf A + inf B £ inf ( A + B ) |
(25-17b) sup A + sup B ³ sup ( A + B ) |
が成り立ちますが、更に inf A Î R
かつ B Ì R
なら
(25-18a) inf A + inf B = inf ( A + B ) |
が成り立ちます。
実際、左辺が A + B の下限であることを示せばよいのですが、(25-17a)
により、まず下界になっていることがわかります。
更に、任意の aÎA と bÎB に対して c £ a + b となる任意の拡張実数 c に対し、bÎR
ですから、その加法の逆元 - b を両辺に加えれば、c - b £ a となり、aÎA は任意ですから c - b £ inf
A が得られます。
ここで両辺に b を加え、更に inf A Î R
なのでその加法の逆元 - inf
A を両辺に加えれば c - inf
A £ b となり、bÎB は任意なので c - inf
A £ inf
B が得られ、更に両辺に inf
A を加えれば c £ inf
A + inf
B となりますが、これは (25-18a)
の左辺が A + B の下界の最大値、すなわち下限であることを意味しています。
同様にして、sup A Î R
かつ B Ì R
なら
(25-18b) sup A + sup B = sup ( A + B ) |
が成り立つことがわかります。
さて、拡張実数 a , b に対して
(25-19a) a < b Þ $rÎQ : a < r < b |
(25-19b) a < b Þ $eÎQ+ : a + e < b |
(25-19c) a < b Þ $eÎQ+ : a < b - e |
(25-19d) ( "eÎQ+ : a £ b + e ) Þ a £ b |
(25-19e) ( "eÎQ+ : a - e £ b ) Þ a £ b |
が成り立つことを証明しましょう。
まず (25-19a)
ですが、a < b ならば、有理数 rÎa+Çb- が存在しますが、(25-1)
により、p < r < q となる 有理数 pÎa+ と qÎb- が存在します。これは pÎr- 及び qÎr+ を意味するので、a+Ç r- ¹ Æ かつ r+Çb- ¹ Æ すなわち a < r かつ r < b となります。
次に (25-19b),(25-19c)
ですが、上記の r , q に対し、0 < e < q - r となる有理数 e を取ると、q - rÎe+ ですから q = r + (q - r)
Î a+ + e+ = (a + e )
+ となり、これと qÎb- から a + e < b が得られ、この両辺に - e を加えれば、(25-15b)
と (25-14)
により a < b - e が得られます。
次に (25-19d),(25-19e)
ですが、"eÎQ
+ :
a £ b + e と仮定して任意に rÎa- を取ると、(25-1b)
により s > r となる sÎa- が存在するので、e :º s - r と置くと、a- Ì b- + e- により s = p + q となる pÎb- と qÎe- すなわち有理数 q < e が存在します。ゆえに r = s - e < s - q = p ですから、(25-1a)
により rÎb- が得られます。
また、(25-14)
と (25-15a)
により、仮定 "eÎQ
+ :
a £ b + e と仮定 "eÎQ
+ :
a - e £ b が同値であることに注意して、任意に rÎb+ を取ると、(25-1d)
により s < r となる sÎb+ が存在するので、e :º r - s と置くと、b+ Ì a+ + (
- e )
+ により s = p + q となる pÎa+ と qÎ(
- e )
+ すなわち有理数 q > - e が存在します。
ゆえに r = e + s > - q + s = p ですから、(25-1c)
により rÎa+ が得られます。
以上により、(25-19d)
と (25-19e)
が同時に証明されました。
次に、{ xi | iÎI }
を、有向集合 I を添字に持ち、R
に値を持つ族とします。このとき
(25-20a) limsupiÎI xi :º inf { sup { xk | kÎI , k ³ i } | iÎI } |
(25-20b) liminfiÎI xi :º sup { inf { xk | kÎI , k ³ i } | iÎI } |
と置き、それぞれ { xi | iÎI }
の上極限、下極限といいます。
任意の m,
nÎI に対し、I は有向集合ですから m,
n £ l となる lÎI が存在し、sup { xk | kÎI , k ³ i }
は i について単調減少、inf { xk | kÎI , k ³ i }
は i について単調増加ですから、
(25-21) inf { xk | kÎI , k ³ m } £ inf { xk | kÎI , k ³ l } £ sup { xk | kÎI , k ³ l } £ sup { xk | kÎI , k ³ n } |
ゆえにまず mÎI について上限を取り、次いで nÎI について下限を取れば、
(25-22) liminfmÎI xm £ limsup nÎI xn |
が成り立つことがわかります。ここで { xi | iÎI } Ì R
のとき、この族がある実数に収束するための必要十分条件は
(25-23) liminfmÎI xm = limsupnÎI xn Î R |
が成り立つことであることを証明しましょう。また、そのときの極限値が (25-23)
の共通の値に等しいことも併せて証明します。
まず a = lim
mÎI xm ÎR
とすると、任意の実数 e > 0 に対し、lÎI が存在して、任意の i ³ l に対して a - e < xi < a + e ですから
(25-24) a - e £ inf { xi | i ³ l } £ sup { xi | i ³ l } £ a + e |
となるので、
(25-25) a - e £ liminfmÎI xm , limsup nÎI xn £ a + e |
が成り立ち、(25-19d),(25-19e)
により、(25-23)
が得られ、かつこの共通の値が a に等しいことがわかります。
逆に (25-23)
が成り立つと仮定して、その共通の値を a と置きます。任意の実数 e > 0 に対し、R
では上限は強い上限、下限は強い下限であることに注意すれば、
(25-26a) a - e < inf { xi | i ³ m } |
(25-26b) sup { xi | i ³ n } < a + e |
となる m,
nÎI が存在します。I は有向集合ですから、m,
n £ l となる lÎI が存在し、
(25-27) "i ³ l : a - e < xi < a + e |
が成り立つことがわかり、これは { xi | iÎI }
が a に収束することを意味しています。
さて、拡張実数 a = ( a-, a+ )
は、a- = (a+)e
が成り立っているとき上半拡張実数ということにし、その全体を R
と書くことにします。このとき
(25-28a) a , b ÎR Þ ( a £ b Û b+ Ì a+ ) |
(25-28b) ± ¥ÎR |
(25-28c) R Ì R |
(25-28d) A Ì R Þ inf A Î R |
(25-28e) ( aÎR Ù rÎR ) Þ ( Ø a < r Û a ³ r ) |
が成り立つことを確かめましょう。ただし実数 a と (25-7c)
で定義された a を同一視しています。
まず (25-28a)
は、a £ b Þ b+ Ì a+ は明らかで、逆に b+ Ì a+ ならば、(18-6a)
により a- = (
a+)e
Ì (
b+)e
= b- となるので a £ b がわかります。
次に (25-28b)
は、Qe
= ư = Æ 及び Æe = Q° = Q
により明らかです。
次に (25-28c)
は、a を実数とすると、rÎa- Û r < a Û $eÎQ
+ :
r + e £ a Û $eÎQ
+ : ]
r - e,
r + e [
Ç a+ = Æ Û rÎ(
a+)e
から明らかです。
次に (25-28d)
は、(inf A)- = (Ç{ a- | aÎA })° = (Ç{ (a+)e | aÎA })° = (Ç{ (Q \ a+)° | aÎA })° = (Ç{ Q \ a+ | aÎA })° = (Q \ È{ a+ | aÎA })
° = (Q \ (sup A)+)° = ((sup A)+)e
が得られ、証明されました。
最後に (25-28e)
は Ø a < r Û Ø $rÎa+ :
r < r Û "rÎa+ :
r ³ r Û "rÎa+ :
$sÎa+ : (
s < r Ù s ³ r )
Û "rÎa+ :
r > r Û a ³ r から得られます。
ここで、二つの上半拡張実数 a , b の上半和を
(25-29a) a |
·
+ |
b :º ((a+ + b+)e, a+ + b+) |
で、また二つの非負上半拡張実数 a , b の積を
(25-29b) ab :º ((a+b+)e, a+b+) |
で定義します。明らかに上半和は上半拡張実数、積は非負上半拡張実数です。
また、(25-28c)
により、a と b が実数のときは、それらの通常の和は実数、したがって上半実数ですから、それらの上半和と一致します。
更に、非負実数 a , b に対し、r,
sÎQ
が r > a ³ 0 , s > b ³ 0 を満たせば rs > rb ³ ab です。逆に qÎQ
が q > ab を満たせば、十分小さい e > 0 に対して q > ab + eb ですから a + e > 0 なので q/(a + e)
> b すなわち q/(a + e)
> s > b ³ 0 となる有理数 s が存在し、r :º q/s > a + e > a となります。すなわち { rs | r, sÎ Q Ù r > a Ù s > b } = { qÎQ | q > ab }
が成り立ち、a , b が共に非負実数のときは、その積は実数の積に一致します。
また、a+ + b+ = b+ + a+ と a+ + (b+ + c+) = (a+ + b+)
+ c+ により、上半和についても、交換律と結合律:
(25-30b) a |
·
+ |
( b |
·
+ |
c ) = ( a |
·
+ |
b ) |
·
+ |
c |
が成り立つことがわかります。また、(25-28a)
と (25-29a)
により、
(25-30c) ( a £ a' Ù b £ b' ) Þ a |
·
+ |
b £ a' |
·
+ |
b' |
が成り立ち、また3個の拡張実数 a , b , c に対して、(25-28a),(25-29a)
により
(25-30d) a £ b |
·
+ |
c Û "rÎb+ : "sÎc+ : r + sÎa+ |
が成り立つことがわかります。
同様に、a+b+ = b+a+ と a+(b+c+) = (a+b+)
c+ により、積についても、交換律と結合律:
(25-31b) a (bc ) = (ab ) c |
が成り立つことがわかります。また、(25-28a)
と (25-29b)
により、
(25-31c) ( 0 £ a £ a' Ù 0 £ b £ b' ) Þ ab £ a'b' |
が成り立ち、また3個の非負拡張実数 a , b , c に対して、(25-28a),(25-29b)
により
(25-31d) a £ bc Û "rÎb+ : "sÎc+ : rsÎa+ |
が成り立つことがわかります。