数学の基礎


41.Stiltjes積分

 R の任意の有界閉区間はコンパクトなので、R は一様局所コンパクトです。そこで、本節では R 上の位相積分の具体例を構成します。

 R の閉区間 [a, b] で稠密かつ端点 a , b を元に持つ集合 D( f ) で定義された実数値の単調非減少強関数 f は、f(a) ¹ f(b) を満たす a, ] a, b [ が存在するとき Stiltjes関数とよぶことにします。

 閉区間 [a, b] で定義されたStiltjes関数 f に対し、a = c0 < c1 < c2 < ¼ < ck = b を満たす D( f ) の有限列 { ci | i £ k }[a, b]f-分割とよぶことにします。2つの f-分割 P , QP Ì Q を満たすとき、QP より細かいといいます。また sup { | ci+1 - ci |  |  i < k } を、分割 Pといって | P | と書くことにします。D( f )[a, b] で稠密ですから、任意の d > 0 に対して幅が d より小さい f-分割が存在します。

 閉区間 [a, b] で定義された実数値一様連続関数 ja £ a < b £ b に対し、プレコンパクト集合 [a, b] の一様連続像 j[[a, b]]R のプレコンパクト集合なので、実数値の上限 j(a, b) と下限 j(a, b) を持ちます。そこで、[a, b] の任意の f-分割 P{ ci | i £ k } に対して

(41-1a)  U(j; f, P) åi < k j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )}

(41-1b)  L(j; f, P) åi < k j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )}

と置くと、明らかに

(41-2)  L(j; f, P) £ U(j; f, P)

が成り立ちますが、任意の cÎD( f ) \\ P に対して PÈ{c}P より細かい f-分割で、ci < c < ci+1 となる i が存在するので

(41-3a)  j(ci , c), j(c, ci+1 ) £ j(ci , ci+1 )

(41-3b)  j(ci , c), j(c, ci+1 ) ³ j(ci , ci+1 )

が成り立ち、従って

(41-4a)  j(ci , c){ f(c) - f(ci )} + j(c, ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(c)} £ j(ci , ci+1 ){ f(c) - f(ci )} + j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(c)} = j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )}

(41-4b)  j(ci , c){ f(c) - f(ci )} + j(c, ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(c)} ³ j(ci , ci+1 ){ f(c) - f(ci )} + j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(c)} = j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )}

となるので

(41-5a)  U(j; f, PÈ{c}) £ U(j; f, P)

(41-5b)  L(j; f, PÈ{c}) ³ L(j; f, P)

が成り立ちます。従って、(41-5) と帰納法と (41-2) により、P Ì Q であるような任意の f-分割 P , Q に対して

(41-6)  L(j; f, P) £ L(j; f, Q) £ U(j; f, Q) £ U(j; f, P)

が成り立ちます。
 一方、j は一様連続ですから、任意の e > 0 に対して

(41-7)  "x, yÎ[a, b] : [ | x - y | < d  Þ  | j(x) - j( y) | < e ]

となる d > 0 が存在します。ゆえに幅が d 未満の任意の f-分割 P{ ci | i £ k } に対し、0 £ j(ci , ci+1 ) - j(ci , ci+1 ) £ e となるので、

(41-8)  0 £ U(j; f, P) - L(j; f, P) = åi < k { j(ci , ci+1 ) - j(ci , ci+1 )}{ f(ci+1 ) - f(ci )} £ e åi < k { f(ci+1 ) - f(ci )} = e{ f(b) - f(a)}

が成り立ちます。

 さて、任意の e > 0 に対して (41-7) を満たす d > 0 を取ります。PQ を幅 d 未満の f-分割とすると、明らかに R Ì D( f ) \\ (PÈQ) となる幅 d 未満の f-分割 R が存在し、PÈRQÈR も共に f-分割ですから、(41-6) により

(41-9a)  L(j; f, P) £ L(j; f, PÈR) £ U(j; f, PÈR) £ U(j; f, P)

(41-9b)  L(j; f, R) £ L(j; f, PÈR) £ U(j; f, PÈR) £ U(j; f, R)

が成り立つので、

(41-10a)  [ L(j; f, P), U(j; f, P)] Ç [ L(j; f, R), U(j; f, R)] ¹ Æ

 同様に

(41-10b)  [ L(j; f, Q), U(j; f, Q)] Ç [ L(j; f, R), U(j; f, R)] ¹ Æ

が成り立ちます。しかも、これらの各区間の長さは (41-8) により e{ f(b) - f(a)} 以下ですから、(41-10a) の左辺から元 x を、(41-10b) の左辺から元 h をそれぞれ取れば、

(41-11a)  | L(j; f, P) - L(j; f, Q) | £ | L(j; f, P) - x | + | x - h | + | h - L(j; f, Q) | £ 3e{ f(b) - f(a)}

(41-11b)  | U(j; f, P) - U(j; f, Q) | £ | U(j; f, P) - x | + | x - h | + | h - U(j; f, Q) | £ 3e{ f(b) - f(a)}

(41-11c)  | U(j; f, P) - L(j; f, Q) | £ | U(j; f, P) - x | + | x - h | + | h - L(j; f, Q) | £ 3e{ f(b) - f(a)}

となることがわかります。これは、d > 0 に対する集合 { L(j; f, P) | | P | < d } 全体からなる集合と、d > 0 に対する集合 { U(j; f, P) | | P | < d } 全体からなる集合が同値なコーシー・フィルター基底をなしていることを意味し、従って共通の極限値 If (j) を持つことがわかります。
 この If (j) を、f に対する jRiemann-Stiltjes積分といいます。

 任意の f-分割 P{ ci | i £ k }ci £ ti £ ci+1 を満たす任意の列 { ti | i < k } に対し、

(41-12)  L(j; f, P) £ åi < k j(ti ){ f(ci+1 ) - f(ci )} £ U(j; f, P)

が成り立ち、この真中の項は j について線形ですから、f-分割の幅に関する極限を取ることにより、If は線形であることがわかります。

 さて、f(a) < f(b) を満たす a, ] a, b [ が存在しますが、f が単調非減少であることから a < b となるので、j として、特に非負で、区間 [a, b] 上で 1 となる関数を取れば、a, P であるような任意の f-分割 P を取れば、定義 (41-1b) により、明らかに

(41-13)  L(j; f, P) ³ åa £ ci < ci+1 £ b j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )} =  f(b) - f(a) > 0

ですから、極限を取れば

(41-14)  If (j) ³ f(b) - f(a) > 0

が成り立ちます。
 次に、一様連続関数 jIf (j) > 0 を満たすとします。このとき、定義により、ある f-分割 P が存在して

(41-15)  L(j; f, P) = åi < k j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )} > 0

となり、従って少なくとも一つ j(ci , ci+1 ){ f(ci+1 ) - f(ci )} > 0 となる i が存在し、f(ci+1 ) - f(ci ) ³ 0 ですから j(ci , ci+1 ) > 0 となって、特に j(x) > 0 となる x が存在することがわかります:

(41-16)  If (j) > 0  Þ  $xÎ[a, b] : j(x) > 0

 さて、R の開区間 J で定義されたStiltjes関数 f 、すなわち J で稠密な集合 D( f ) で定義された実数値の単調非減少強関数 f で、f(a) ¹ f(b) を満たす a, J が存在するものが与えられたとします。
 このとき、任意の K(J ) に対して { xÎJ | j(x) ¹ 0 } を含み、かつ ab を元に持つ閉区間 [a, b] Ì J に対するRiemann-Stiltjes積分 If (j) は、ab の取り方に依存しないので、IfK(J ) 上の関数とみなすことができますが、これは明らかに線形で、しかも (41-14)(41-16) により (40-2) を満たすので位相積分になります。そこで、この積分の完備化をLebesgue-Stiltjes積分とよび、この積分に対する測度をStiltjes測度といいます。

 特に恒等写像 f º id に対するLebesgue-Stiltjes積分を、単にLebesgue積分といい、この場合のStiltjes測度をLebesgue測度、そのn個の積測度も(n次元のLebesgue測度といいます。

 さて、 fi ( i = 1, 2 ) を共に実数値の単調非減少強関数で、D( f1 )ÇD( f2 )[a, b] で稠密かつ端点 a , b を元に持つとします。このとき f1f2[a, b] で稠密な定義域を持つ調非減少強関数で、If の定義から明らかに

(41-17)  If1 + f2(j) = If1(j) + If2(j)

が成り立ちます。

 次に R の開区間 J で定義されたStiltjes関数 f に対するStiltjes測度 mf に関して可積分な特性写像の全体 Ωf について調べてみましょう。

 a, J , a < b に対し、{ tÎJ | a < t < b }1{ tÎJ | t < a  or  t > b }0 と置いて定義された特性写像を ca, b と書くとき、a < b が共に f連続点(第31節 (31-4) 参照)なら、ca, b ÎΩf で、

(41-18)  mf ( ca, b ) =  f *(b) -  f *(a)

が成り立つことを証明しましょう。
 実際、a に収束する単調減少な { an | nÎN } Ì D( f ) と単調増加な { a'n | nÎN } Ì D( f ) と、b に収束する単調増加な { bn | nÎN } Ì D( f ) と単調減少な { b'n | nÎN } Ì D( f ) を取り、

(41-19a)  jn(t) sup { 0 , inf { (t - a)/(an - a) , 1 , (b - t)/(b - bn )}}

(41-19b)  yn(t) sup { 0 , inf { (t - a'n )/(a - a'n ) , 1 , (b'n - t)/(b'n - b)}}

と置けば、{ jn | nÎN }{ yn | nÎN } は共に K(J ) に属し、前者は単調増加列、後者は単調減少列で、

(41-20a)  0 £ jn £ yn £ 1

(41-20b)  an £ t £ bn  Þ  jn(t) = 1

(41-20c)  t £ a'n  or  t ³ b'n  Þ  yn(t) = 0

ですから、Riemann-Stiltjes積分の定義により

(41-21)   f(bn ) -  f(an ) £ If (jn ) £ If (yn ) £  f(b'n ) -  f(a'n )

となるので、abf の連続点であることから

(41-22)  limn If (jn ) = limn If (yn ) =  f *(b) -  f *(a)

が得られ、(32-14b),(32-14c) により、limn jn , limn yn ÎΩf  で、

(41-23)  mf ( limn jn ) = mf ( limn yn ) =  f *(b) -  f *(a)

が成り立つことがわかります。
 一方 ca, b(t) = 1 すなわち a < t < b なら limn jn(t) = limn yn(t) = 1 であり、ca, b(t) = 0 すなわち t < a 又は t > b なら limn jn(t) = limn yn(t) = 0 が成り立ちます。
 逆に g :º limn jn(t) = limn yn(t) が存在すれば、g < 1 又は g > 0 が成り立ちます。
 前者の場合は yn(t) < 1 すなわち (t - a'n )/(a - a'n ) < 1 又は (b'n - t)/(b'n - b) < 1 となる n が存在するので t < a 又は t > b すなわち ca, b(t) = 0 となります。
 また後者の場合は jn(t) > 0 すなわち (t - a)/(an - a) > 0 かつ (b - t)/(b - bn ) > 0 となる n が存在するので t > a かつ t < b すなわち ca, b(t) = 1 となります。
 以上により、

(41-24)  limn jn Ç limn yn = ca, b

が成り立つので、これと (41-23)(35-26b) により ca, b ÎΩf (41-18) が得られます。

 ところで第31節 (31-4) 直後の結果により、J の点は可算個の例外点を除いて f の連続点ですから、可算集合 C が存在して a, J \\ Ca < b を満たせば ca, b ÎΩf (41-18) が成り立つことがわかります。

 さて、X を局所凸空間とするとき、Stiltjes測度 mf による X-値可積分準写像 g の積分をやはりLebesgue-Stiltjes積分とよび、

(41-25)  ò g df = ò g(t) df(t)

と書き、特にn次元のLebesgue測度に対する可積分準写像 g の積分をn次元のLebesgue積分とよんで

(41-26)  ò g(x) dx1dx2¼dxn

と書きます。

 さて、f が閉区間 [a, b] で稠密な定義域を持つStiltjes関数なら、実数 p > 0 , q に対して

(41-27a)  j(t) f( pt + q)

で定義される j は区間 [(a - q)/p, (b - q)/p] で稠密な定義域を持つStiltjes関数で、[a, b] で測度 df について可積分な g に対し、[(a - q)/p, (b - q)/p] の部分集合で定義された t の関数 g( pt + q)dj について可積分で

(41-27b)  ò g( pt + q) dj(t) = ò g df

が成り立ちます。
 実際、g の各成分 glf の連続点 a , b に対する特性関数 ca, b の場合について確かめれば十分ですが、(41-18) により

(41-28)  ò ca, b( pt + q) dj(t) = j((b - q)/p) - j((a - q)/p) = f(b) - f(a) = ò ca, b df

となるからです。
 特に fid , p :º 1 とすれば、djLebesgue測度になるので

(41-29)  ò b-q
     g(t + q) dt =
a-q
ò b
    g(t) dt
a

となることがわかります。
 同様に、同じ f と実数 p < 0 , q に対して

(41-30a)  y(t) :º - f( pt + q)

で定義される y は区間 [(b - q)/p, (a - q)/p] で稠密な定義域を持つStiltjes関数で、[a, b] で測度 df について可積分な g に対し、[(b - q)/p, (a - q)/p] の部分集合で定義された t の関数 g( pt + q)dy について可積分で

(41-30b)  ò g( pt + q) dy(t) = ò g df

が成り立ちます。
 実際、gf の連続点 a , b に対する特性関数 ca, b の場合について確かめれば十分ですが、(41-18) により

(41-31)  ò ca, b( pt + q) dy(t) = y((a - q)/p) - y((b - q)/p) = - f(a) + f(b) = ò ca, b df

となるからです。
 特に fid , p :º -1 とすれば、dyLebesgue測度になるので

(41-32)  ò q-a
     g(q - t) dt =
q-b
ò b
    g(t) dt
a

となることがわかります。

 次に n個のStiltjes測度 mi の積測度 m 、あるいはもっと一般に、0 < i £ n に対して Ji] ai , bi [ が与えられ、(34-3) を満たす Ji 上の特性写像の族 Ωi で、R の可算部分集合 Ci が存在して

(41-33)  {ai}È( Ji \\ Ci ) , {bi}È( Ji \\ Ci ) , a < b  Þ  ca, b ÎΩi

を満たす Ωi 上の測度 mi が与えられたとし、( Ω , m )Rn の開区間 JÕi £ n Ji におけるそれらの積測度とするとき、J から X への一様連続写像 gm に関して L1(J, X ) に属すことを証明しましょう。

 実際、XBanach空間の場合について証明すれば十分です。任意の kÎN に対し、d > 0

(41-34)  x, yÎJ : "i £ n : | xi - yi | < d  Þ  | g(x) - g( y) | < 2-k

となるように取ることができます。
 そこで、cijÎJi \\ Ci を、ai = ci0 < ci1 < ci2 < ¼ < ciki = bi かつ ci j+1 - cij < d ( 0 £  j < ki ) となるように取り、自然数  ji < ki ( 1 £ i £ n ) からなる組 j(  j1 ,  j2 ,¼,  jn ) に対して

(41-35)  cj Õi £ n cciji , ci ji+1

と置き、任意に xjÎ(cj を選んで

(41-36)  gkåj g(xj ) cj

と置きます。ただし和は 0 £  ji < ki であるようなすべての j に対して取るものとします。このとき、明らかに gkÎL0(J, X ) で、

(41-37)  | g - gk | £ 2-k

です。そこで h0g0 , hkgk - gk-1 ( k ³ 1 ) と置けば、hkÎL0(J, X ) で、

(41-38)  | hk | = | ( g - gk-1 ) - ( g - gk ) | £ | g - gk-1 | + | g - gk | £ 2-k+1 + 2-k = 3 · 2-k

ですから

(41-39)  Im( | gk | ) £ 3 · 2-k Im(1)

となり、(41-39),(41-38) により

(41-40a)  åk Im( | hk | ) £ 6 Im(1) < ¥

(41-40b)  åk hk Ì g

が成り立ちますから、定義により gÎL1(J, X ) がわかります。

 さて、a < b を満たす a, ] ai , bi [ \\ Ci に対する ca, b の全体を含み (34-3) を満たす最小の集合を Ω'i と書き、miΩ'i への制限を m'i と書きます。
 また各 i に対し、単調減少して ai に収束する点列 { aij |  jÎN } Ì Ji \\ Ci と単調増加して bi に収束する点列 { bij |  jÎN } Ì Ji \\ Ci を取ります。
 このとき、任意の K(J ) は、ある  j に対して { xÎJ | j(x) ¹ 0 } Ì Õi £ n ] aij , bij [ となるので、上で示したように、jm'i の積測度について可積分、従って m について可積分です。そこでこの積分を I(j) と書くことにします。

 ゆえに各 i に対する Ω'i から選んだ元 ci の積を含み (34-3) を満たす最小の集合を Ω' と書き、mΩ' への制限を m' と書けば、( Ω' , m' ) の完備化と ( K(J ) , I ) に伴う位相測度は一致します。
 ところで、AjÕi £ n caij , bij と置けば、Ω' に対して { Ai | iÎN }(37-17) の性質を持つので、m' 従って mσ-有限であることがわかります。

 さて、以上の結果を使って、必ずしも一様連続でない関数の可積分性について考察してみましょう。
 g º ( gl )Λ を、Rn の開区間 J で定義された、セミノルムの族 { | · |l | Λ } を持つ局所凸空間 X に対する準写像、{ Ai | iÎN } を、Úi Ai Ì 1 を満たし、1 に測度収束し、Ai¹ が有界閉区間であるような S 上の特性写像の単調非減少列とし、各 Λ に対し、gl は各 Ai¹ 上で一様連続で、

(41-41)  supi òAi | gl(x) |lÎR

が成り立つとします。このとき ji| gl |l AiÎΦΩ(32-14c) を満たし、j :º limi jiÎΦΩ となり、 | gl |l £ j  a.e. が成り立ちます。
 一方 { Ai gl | iÎN }gl に測度収束するので、有界収束定理 (39-25q) により gl は可積分です。

 特に、j ³ 0R の開区間 I º ] a, b [ (ただし - ¥ £ a < b £ ¥ )に含まれる任意の有界閉区間上で一様連続な関数で、

(41-42)   
lim
a ¯ a, b ュ b
ò b

a
j dm

が存在するものとすれば、jI で可積分で、その積分値は (41-44) の極限値に一致します。

 次に、{ gn | nÎN } を、その各 Λ 成分が I に含まれる任意の有界閉区間上一様連続な準写像の列で、しかも各 Λ に対してその成分 | gnl |lI で可積分な関数 jl ³ 0n に対して一様に押さえられ、 I で定義された関数 glI に含まれる任意の有界閉区間上一様収束するなら、g も可積分で、かつ

(41-43)   
lim

n ® ¥
ò gn dm = ò g dm

が成り立ちます。
 実際、各 Λ 成分について成り立つことを示せば十分です。
 そこで、任意の d > 0 と任意の可積分な特性関数 A に対し、a, I が存在して、B :º 1 - ca, bm(B) < d を満たす特性関数になります。
 一方、gnl は閉区間 [a, b] 上で gl に一様収束しますから、十分大きな N を取れば、任意の n ³ N に対し、

(41-44)  "xÎA¹ÇBºÇD( gl )ÇD( gnl ) : | gl(x) - gnl(x) |l < d

すなわち、測度収束の条件 (37-8) を満たすので、Bochner積分の収束条件 (39-25q) により、gl 従って gI で可積分で、(41-43) が成り立ちます。

 次に、有界閉区間 [a, b] で定義されたBanach空間値の一様連続関数 g の、単調増加で有界連続な f によるLebesgue-Stiltjes積分に対しては、明らかに

(41-45)  ò b

a
g(t) df  =  
lim

n ® ¥
1
—–
 n
 n
å
k=1
g(a + k(b - a)/n){ f(a + k(b - a)/n) -  f(a + (k - 1)(b - a)/n)}

が成り立ちますが、この式は、g実数値で、区間 ] a, b] に含まれる任意の有界閉区間で一様連続かつ端点 a の近傍で単調な場合でも成立します。正確に言えば、右辺の極限が存在するとき、そのときに限り g は可積分で、そのとき (41-45) が成立します。
 実際、一般性を失うことなく、g は区間 ] a, b] で単調非増加かつ g ³ 0 と仮定することができます。
 今、(k - 1)(b - a)/n < t < a + k(b - a)/n で値 g(a + k(b - a)/n) を取る階段関数を gn とすると、gn £ g で、しかも ] a, b] に含まれる任意の有界閉区間で gng に一様収束します。ゆえにもし g が可積分なら、上で示したことから gn の積分は g の積分に収束しますが、明らかに

(41-46)  ò b

a
gn(t) df  = 1
—–
 n
 n
å
k=1
g(a + k(b - a)/n){ f(a + k(b - a)/n) -  f(a + (k - 1)(b - a)/n)}

が成り立つので、(41-45) が得られます。
 逆に、(41-45) の右辺が存在するとします。このとき、c0g1 , cig2i - g2i-1 ( i ³ 1 ) と定義すると、ci ³ 0 ですから g2i = åj £ i | cj | で、しかもこれを積分したものは、i ® ¥ のとき (41-45) の右辺に収束します:

(41-47)  åi ò b

a
| ci(t) | df  =  
lim

i ® ¥
ò b

a
g2i(t) df  =  
lim

n ® ¥
1
—–
 n
 n
å
k=1
g(a + k(b - a)/n){ f(a + k(b - a)/n) -  f(a + (k - 1)(b - a)/n)}

 しかも、g É åj £ i cj ですから、g は可積分であることがわかります。ゆえに証明の前半により、(41-45) が成り立つことがわかります。
 同様に、g が区間 [a, b [ に含まれる任意の有界閉区間で一様連続かつ端点 b の近傍で単調なら、

(41-48)  ò b

a
g(t) df  =  
lim

n ® ¥
1
—–
 n
n-1
å
k=0
g(a + k(b - a)/n){ f(a + (k + 1)(b - a)/n) -  f(a + k(b - a)/n)}

の右辺の極限が存在するとき、そのときに限り g は可積分で、(41-48) が成り立ちます。

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