任意の複素数 a ¹ 0(49-1),(49-2)
により極表示:
(51-1) |
を持ちますが、
(51-2) |
i n |
と置けば bn = ab は a の一つのn乗根です。
次に、 + b i
+ y i
(x
+ y i)² = a + b i
(51-3a) x² |
(51-3b) |
となりまずが、a , b が全く任意では具体的に解けないので、まず最初に > 0 Ú b ¹ 0
(51-4)c |
2 |
( _______ |
と置くと、条件により > 0
(51-5a)x |
(51-5b)y |
b |
と置けば、これは (51-3)
の解になります。実際、(51-3b)
の成立は明らかで、
(51-6) x² |
b² |
( |
² |
となるからです。
また、 < 0 Ú b ¹ 0- a
(51-7)c' |
2 |
( _______ |
と置くと、条件により > 0
(51-8a)x |
b |
(51-8b)y |
が (51-3)
の解になります。
以上のように、複素数の平方根は、(直観主義論理の元では若干の制約が付きますが)実数に関する平方根と加減乗除のみで構成することができます。
さて、本稿では構成主義に基づいて定理を証明しているので、代数学の基本定理の証明は、一般のn次方程式の根を求めるアルゴリズムを与えていることになりますが、4次以下の方程式については、以下に解説するように、n乗根を取る操作と加減乗除のみの演算によってその根を計算することができます。
まず最初に2次方程式の根の公式を導いてみましょう。
複素係数 a , b , c の2次多項式:
(51-9) f(x) |
を考えます。右辺を変形すると
(51-10) f(x) |
ì í î |
æ è |
x |
b |
ö ø |
² |
D ( |
ü ý þ |
ì í î |
æ è |
x |
b |
ö ø |
² |
æ è |
2 |
ö ø |
² |
ü ý þ |
æ è |
x |
b 2 |
ö ø |
æ è |
x |
b 2 |
ö ø |
(x |
と因数分解できます。ただし
(51-11a) D |
(51-11b) |
2 |
で、D は2次方程式 (z)
= 0(
ÖD )² = DC
は体(従って特に整域)ですから、 ¹ 0 Û ÖD ¹ 0
(51-12a)D |
およびその対偶を取って
(51-12b)D |
が成り立ちます。(51-12b)
の場合、a±(x)
= 0
従って特に、 ¹ 0(z)
= 0a±a が根なら、(
a - a+ )(a - a- ) = 0a ¹ a+a ¹ a-a = a-a = a+
また、 = 0(z)
= 0a に対して (
a - a+ )² = 0a - a+ ¹ 0a = a+0 と等しいとも異なるとも知られていない場合は、根の個数は、それが2個以下であるかどうかも含めて判明しません)。
特に (51-9)
の係数 a , b , c がすべて実数の場合は、 ³ 0a±(x)
= 0(x)
= 0 > 0
また < 0(x)
= 0a±ÖD = Ö| D |
i
また、(51-10)
の最初の等号により、
(51-13a) a |
(51-13b) a |
(51-13c) a |
(51-13d) a |
が成り立ちます。
また、 > 0(x)
= - b/(
2a)(x)
£ 0
ここで2次方程式の根の公式を使って cos
qsin
q(51-2)
が (51-1)
のn乗根になっていることを用いると便利です。
まず、cos(
p/2) + i sin(p/2) = icos(
p/4) + i sin(p/4)(51-4)
で = 0 = 1 = 1/2(51-5)
の解のうち実部、虚部が共に正であるものを選べば
(51-14) cos |
4 |
i sin |
4 |
Ö |
Ö |
i |
が得られます。
また、 :º cos(
p/6) + i sin(p/6)³
= i(z
+ i)(z² - i z - 1) = z³ - i = 0cos(
p/6) + i
¹ 0²
z- i - 1 = 0(51-11)
において、判別式は = (
- i)² + 4 = 3cos(
p/6)
(51-15) cos |
6 |
i sin |
6 |
2 |
2 |
i |
が得られます。また、これから
(51-16) tan |
6 |
Ö |
も得られます。また、
(51-17) cos |
3 |
i sin |
3 |
æ è |
cos |
6 |
i sin |
6 |
ö ø |
² |
æ è |
2 |
2 |
i |
ö ø |
² |
2 |
2 |
i |
が得られ、これから
(51-18) tan |
3 |
も得られます。
また、 :º cos(
p/5) + i sin(p/5)5 = cos
p + i sin
p = - 1(z
+ 1)(z4 - z³ + z² - z + 1) = z5 + 1 = 0sin(
p/5) + 1 ¹ 04 - z³
+ z²
- z + 1 = 0 = 01 となるので、0 の近傍で 0 と異なります。ゆえに ¹ 0²
(51-19) |
z |
z ² |
æ è |
z |
z |
ö ø |
² |
æ è |
z |
z |
ö ø |
となります。ゆえに + 1/z²
- t - 1 = 0(51-11)
により
(51-20) |
z |
z |
2 |
となりますから、両辺に z を乗じると、再び2次方程式:
(51-21) z² |
2 |
z |
が得られ、この方程式の判別式は
(51-22)D |
æ è |
2 |
ö ø |
² |
2 |
2 |
ですから、実部、虚部が共に正の解を求めれば、
(51-23) cos |
5 |
i sin |
5 |
4 |
( |
i |
となることがわかります。
次に、Cardano
による3次方程式の根の公式を解説します。
複素係数 a , b , c , d の3次多項式:
(51-24) f(x) |
を考えます。ここで
(51-25) y |
b |
と置くと、
(51-26) f(x) |
|
||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
( y³ |
ただし
(51-27a)p |
b² |
c |
(51-27b)q |
³ |
bc ² |
d a |
です。ここで、根の公式を係数の加減乗除と累乗根のみで表すために、²
= 3ac²
¹ 3ac
前者の場合、
(51-28) |
æ è |
2 |
2 |
i |
ö ø |
² |
i 2 |
(51-29) |
と置くと、
(51-30a) |
(51-30b) |
³ 1 - w |
が成り立ちますが、 = 0
(51-31) f(x) |
æ è |
x |
b |
ö ø |
æ è |
x |
b |
ö ø |
æ è |
x |
b |
ö ø |
と因数分解できることがわかります。
また ²
¹ 3ac ¹ 0²
¹ q² + 4p³
(51-32a) |
_________ |
と置けば s ¹ 0
(51-32b) |
と置くと a ¹ 0
(51-32c) |
p |
と置けば、
(51-33a) |
(51-33b) |
p³ |
² |
² |
これらと (51-30)
により
(51-33c) ( |
(51-33d) ( |
ですから
(51-34a) ( |
(51-34b) ( |
(51-34c) ( |
ゆえに、この場合は
(51-35) f(x) |
æ è |
x |
b |
ö ø |
æ è |
x |
b |
ö ø |
æ è |
x |
b |
ö ø |
と因数分解できることがわかります。
最後にFerrari
による4次方程式の根の公式を解説します。
複素係数 a , b , c , d , e の4次多項式:
(51-36) f(x) |
を考えます。ここで
(51-37) y |
b |
と置くと、
(51-38) f(x) |
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
( y |
ただし
(51-39a)p |
² |
c a |
(51-39b)q |
b³ |
bc ² |
d a |
(51-39c)r |
256a4 |
b²c |
bd ² |
e a |
です。ここで (z)
= 0 = 0 ¹ 0³
d- 4abc + 8a²0 と等しいか又は異なるという制約条件を課すということです。
まず = 0(51-38)
の右辺は ²
(51-40a) |
________ |
(51-40b) ( |
と置けば、
(51-41) f(x) |
Õ i=1 |
æ è |
x |
b |
ö ø |
と因数分解できます。
次に ¹ 0
(51-42) q² |
すなわち
(51-43) |
を満たすように複素数 t を取ります。ただし、t が3次方程式の根の公式によって求められるために、上で注意したように、(
- 4p)² - 3 · 8 · (- 8r)0 と等しいか又は異なる、すなわち
(51-44) p² |
æ è |
² |
c a |
ö ø |
² |
64a4 |
²c |
a ² |
a |
c² |
の分子である ²
- 3bd + 12ae0 と等しいか又は異なるという制約条件を課すことにします。このとき、2t - p ¹ 0(51-42)
により
(51-45) f(x) |
( y |
|||||||||||||||||
{( y² |
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
( y |
||||||||||||||||||
|
と因数分解できます。ただし
(51-46a) D |
æ è |
q |
ö ø |
|
(51-46b) |
_______ 2 |
(51-46c) |
_______ 2 |
です。