( 1 )
原点に Eex
と平行な双極子 p があるときの電界 Ep
は、
(P8-1) Ep |
p· r |
grad( p· r) |
p· r |
grad |
r ³ |
4pe or³ |
( p · r)rr |
ex |
となります。ただし = aEex
= r / r
そこで、誘電体を置いたことにより、誘電体外部の電界が Eex
から ex
+ Epin
= bEex
まず、球表面 = R ·
eo(Eex + Ep) = n · e Ein(26-5b)
参照)により、
(P8-2) |
· Eex |
· Eex |
また、球表面 = R ´ (Eex
+ Ep) = n ´ Ein(26-10a)
参照)により、
(P8-3) n |
anex |
ex |
したがって (P8-2),(P8-3)
を共に満たすためには
(P8-4) |
a ³ |
(P8-5) |
a oR³ |
が成り立つように a , b を選べばよいことがわかります。まず (P8-4)
+ 2eo ´ (P8-5)
(P8-6) |
また、(P8-4)
- e ´ (P8-5)
(P8-7) |
a ³ |
æ è |
e o |
ö ø |
ゆえに、(P8-7),(P8-6)
を解けば、
(P8-8) |
a o |
³ |
o e + 2e o |
(P8-9)b |
o e + 2e o |
となるので、電界 E は、
(P8-10) E |
ì ï ï í ï ï î |
Eex |
o e + 2e o |
R³ |
{ |
( r |
||
o Eex e + 2e o |
( r |
|||||||
で与えられます。
( 2 )
誘電体外部( > Rex
と
(P8-11) Ep |
Eex · r |
ex |
の和で与えられるものとし、誘電体部分( < r < R1 = bEex
(P8-12) E |
Eex · r |
ex |
の和で与えられるものとし、導体内の空洞部における電界が in
= dEex
まず = R
(P8-13) |
· Eex |
· Eex+ |
· Eex |
(P8-14) n |
anex |
ex- |
cnex |
すなわち
(P8-15) |
a ³ |
c ³ |
(P8-16) |
a oR³ |
c ³ |
また、 = R'
(P8-17) b |
· Eex |
on · Eex |
(P8-18) bn |
cnex |
ex |
すなわち
(P8-19) b |
c ³ |
o |
(P8-20)b |
c ³ |
さて、(P8-19)
+ 2e ´ (P8-20)
(P8-21) |
また、(P8-19)
- eo ´ (P8-20)
(P8-22) b( |
c ³ |
æ è |
o e |
ö ø |
ゆえに、
(P8-23) |
c |
³ |
o- e e o+ 2e |
(P8-24)d |
e o+ 2e |
ここで (P8-23)
を (P8-15),(P8-16)
に代入すると、
(P8-25) |
a ³ |
R'³ |
o- e e o+ 2e |
(P8-26) |
a oR³ |
R'³ |
o- e e o+ 2e |
ゆえに (P8-25)
+ 2eo ´ (P8-26)
(P8-27) |
R'³ |
( |
b o+ 2e |
ì í î |
( |
R'³ |
( |
ü ý þ |
よって (P8-24)
と (P8-27)
により
(P8-28) d |
ì í î |
( |
R'³ |
( |
ü ý þ |
o{( |
がわかり、in
= dEexe ® ¥ ® 0
( 3 )
境界面が y-
z平面になり、 < 0e1 の誘電体、 > 0e2 の誘電体になり、点電荷の位置が (
-L, 0, 0)
(P8-29) E |
ì ï ï í ï ï î |
(x |
(x |
( x |
||
(x |
( x |
と置くと、境界面における境界条件 (25-10a)
により、 = 0
(P8-30) |
Q |
b |
また、境界面における境界条件 (25-5b)
により、 = 0
(P8-31)Q |
ゆえに e2(Q
+ a) = e1(Q - a)(
Qe1 + e2)a = (e1 - e2)
(P8-32a)a |
e1 + e2 |
Q |
(P8-32b)b |
e1 + e2 |
Q |
と置けばよいことがわかります。
( 4 )
誘電体が領域 0 < x < d(
-L, 0, 0)
(P8-33a)Q |
e0 + e |
Q |
(P8-33b)L |
から出発して、一般に、 > 0
(P8-34)E |
(x |
が与えられたとき、( 3 )
によれば、境界 = d
(P8-35)E' |
(x |
æ è |
ln,qn |
e + e0 |
Qn | ö ø |
の“反射”電界が生じ、誘電体の右側の半空間に
(P8-36)E" |
(x |
e + e0 |
の“透過”電界が生じます。
今度は誘電体内部に生じた電界 (P8-35)
に対し、( 3 )
によれば、境界 = 0
(P8-37)E'" |
(x |
æ è |
Ln,Qn |
e + e0 |
qn | ö ø |
の“反射”電界が生じ、誘電体の左側の半空間に
(P8-38)E''" |
(x |
e + e0 |
の“透過”電界が生じます。
ゆえに、このプロセスを無限に繰り返せば、誘電体の右側の半空間に
(P8-39)ER |
4pe0 |
e + e0 |
å n=0 |
(x |
の電界が生じることになりますが、
(P8-40)Ln |
(P8-41)Qn |
æ è |
e + e0 |
ö ø |
n |
e0 + e |
Q |
ですから、求める電界は、
(P8-42)ER |
p ( |
å n=0 |
æ è |
e + e0 |
ö ø |
n |
(x |
となります。さて、任意の h > 0 > N > d
(P8-43) |
|(x |
(x |
4 ²d² |
となります。したがって、
(P8-44) | ER | |
|
||||||||||||
|
|||||||||||||
|
ここで e ® ¥(P8-44)
の右辺第1項は 0 となり、第2項は ( | Q |
h)/(2pe0)h は任意なので、(P8-44)
の左辺は e ® ¥0 に限りなく近づくことがわかります。
( 5 )
電荷分布を r とすると、(P8-42)
に対応する式は、半空間 < 0
(P8-45)ER |
p ( |
å n=0 |
æ è |
e + e0 |
ö ø |
n |
(x |
d |
となりますから、|
r |(P8-44)
のかわりに
(P8-46) | ER | |
( |
N d ² |
( |
2e0 |
が言えて、これもやはり e ® ¥0 に収束することがわかります。
最後に磁界の場合を考えます。Ω における任意の電流分布 J に対し、Ω に台を持つベクトル場 M が存在して = rot
Mrm
= - m0 div
Mrot (H
- M) = 0div{
m0(H - M)} = rm
そこで、前問において r を rm
に、e0
を m0
に、e を m に、E を - M = 0
( 6 )
「微分多様体」第24節後段で定義した超関数 cΩσ
SsS
まずコンデンサの方ですが、両極に挟まれたコンデンサ部分の領域を Ω と書き、±Q ± -
(P8-47)D |
で表わされます。実際、grad
cΩ = - σ¶Ω = - ns¶Ω
(P8-48) div Dn |
(P8-49) rot D |
となるので、コンデンサが誘電体で満たされている場合は = D/e = D/eo
Maxwell
方程式を満たすので、解になることがわかります。ゆえに真空の場合に対する誘電体で満たされた場合の電界の強さの比は eo
/ee > eo
1 より小さくなります。
次にコイルの方ですが、コイルの内部を Ω' と書き、コイルの円筒の軸の向きを e とすると、磁界の強さ H は、
(P8-50)H |
で表わされます。実際、grad
cΩ = - σ¶Ω = - ns¶Ω
(P8-51) rot H |
(P8-52) div He |
となるので、コイルが磁性体で満たされている場合は = mH = mo
HMaxwell
方程式を満たすので、解になることがわかります。ゆえ真空の場合に対する磁性体で満たされた場合の磁束密度の比は m/mo
m > mo
1 より大きくなります。
このように、D や H の強さは誘電体や磁性体の有無に依存しませんが、荷電粒子や電流に働く力は E や B の強さに比例するので、電界の場合は誘電体の存在が電磁力を弱めるように働き、磁界の場合は逆に磁性体の存在が電磁力を強めるように働くことになります(電磁石に強磁性体である鉄心を入れるのはこのためです)。
( 7 )
磁性体を Ω とし、Ω の境界面を (i)
( i
= ± 1, 2, 3 ) = + 1 = - 1cΩ M
(P8-53) |
å i=-3 | σS(i) · M |
すなわち面 (
±1)± mo
M
次に、磁性体が面 (
±2)(
-2)(
+2)(t, s)
(t', s')
- v(34-31)
のLorentz
変換:
(P8-54) |
æ è |
t' | ö ø |
æ è |
| ö ø |
æ è |
t | ö ø |
æ è |
·v |
ö ø |
|||
| s' | Γv | s | Γvs |
を使って座標変換すれば、観測系から見た磁化 M' は、第34節 (34-62)
で M が進行方向に垂直な成分しかないことに注意して、P を 0 とし、v のかわりに - v
(P8-55) M'M |
となりますから、まず磁荷は
(P8-56) |
å i=-3 | {ΓvσS(i)(s')} · M |
となり、進行方向にLorentz
収縮し、更に密度も g 倍されていること以外は静止している場合と同じです。また、磁化の時間変化により生じる磁流は、
(P8-57) |
¶ |
{ |
å i=-3 | σS(i)(s')}MM |
すなわち進行方向に垂直な面を、正面は磁化の方向に、背面は磁化と反対の方向に流れる磁流が現れます。
一方、第34節 (34-63)
で P を 0 とし、v のかわりに - v
(P8-58)P' |
v c ² |
(s') M |
が生じます。
一見すると、磁化を持つ物体が運動しただけで分極が発生するのは奇妙に思われますが、磁化の構成要素である微小電流を考えると、荷電粒子が進行方向と逆方向に動いている部分では、動いている電荷(電子)は速度が差し引きで遅くなるためLorentz
収縮率が減少するので電荷密度が小さくなり、逆に物体に固定されている電荷(原子核)は速度を持つことによりLorentz
収縮が起こって電荷密度が増加するため、この部分の電流は物体に固定された電荷の方が勝って(この場合はプラスに)帯電することになります。
逆に、荷電粒子が進行方向と同方向に動いている部分については、動いている電荷の方が勝って(この場合はマイナスに)帯電します。これは各微小電流が分極することを意味します。
さて、(P8-58)
の分極による磁流は、
(P8-59) |
e o |
rotP' |
|
|||||
|
||||||||
|
||||||||
|
||||||||
ゆえに (P8-57)
と (P8-59)
を加えると、キャンセルする項が出て、求める磁流は
(P8-60) Jm |
¶ |
(s')M |
e o |
rot P'v |
となり、(P8-56)
と (P8-60)
を比較すれば、分極による磁流も考慮すると
(P8-61) Jmv |
が成り立っていることがわかります。