偏微分方程式


7.放物型初期値境界値問題

 本節から、放物型偏微分方程式に、初期条件に加えて境界条件を付した問題、すなわち初期値境界値問題を考えます。この場合、境界を座標変換によってユークリッド空間の半空間に写して考える必要があるため、空間をユークリッド空間に限定したり、偏微分演算子を定数係数に限定するメリットはありません。そこで、以下では一般に、多様体上の変数係数の偏微分方程式を考えることにします。

 Ω を連結で向きの付いたn次元コンパクト多様体(「微分多様体」第11節参照)、Ω をその境界(「微分多様体」第12節参照)とし、Ω º Ω \ Ω と置きます。また、ΩΩ の2つの開集合 S1S2 に分割されるものとします(一方が空でもよい)。
 また、正数 T が与えられ、任意の t Î [0, T ] に対し、Ω 上の正値計量 a(t, · )「微分多様体」第19節参照)、複素ベクトル場 b(t, · ) 、複素スカラー場 c(t, · ) および S2 上の複素スカラー場 s(t, · ) が与えられ、これらは [0, T ] ´ Ω 又は [0, T ] ´ S2 で滑らかなものとします。
 このとき、[0, T ] ´ Ω で定義された関数 u に対し、

(7-1a)  Au º Dt u + bu + cu = divt gradt u + bu + cu

(7-1b)  Lu º u
—–
t
- Au

(7-1c)  Bu º ì
ï
í
ï
î
  u
 
      on  S1
 
u
—–
n
+ su       on  S2

と置きます。ただし Dt , divt , gradt は計量 a(t, · ) に伴うLaplacian「微分多様体」第25節参照)、発散、勾配(「微分多様体」第20節参照)で、局所座標 x に対する成分表示で表わせば

(7-2)  Au = 1
—–
Öa
 
—–
 ¶xi
æ
è
Öa aij  ¶u 
—–
xj
ö
ø
+ bi  ¶u 
—–
xi
+ cu

となります(「微分多様体」第25節 (25-23),(25-8) 及び 同第20節 (20-46) 参照)。ただし a º det (aij) で、上下に現れる添字に対しては 1 から n まで和を取るものとします。

 0 £ s < T のとき、] s, T [ ´ Ω で定義された f] s, T [ ´ ¶Ω で定義された jΩ で定義された uo に対し、[s, T [ ´ Ω で定義された u に関する方程式の組:

(7-3a)  Lu = f       in  ] s, T [ ´ Ω

(7-3b)  Bu = j       on  ] s, T [ ´ ¶Ω

(7-3c)  u(s, · ) = uo       in  Ω

のことを、L , B , f , j , uo に対する初期値境界値問題といいます。

 また、計量 a(t, · ) に伴う Ω の体積要素、面積要素、面積ベクトル(「微分多様体」第19節 (19-33) 参照)をそれぞれ dtV , dtS , dtS と書き、

(7-4a)  r º dtV
——
 t 
/ dtV = 1
—–
Öa
¶Öa
——
t

(7-4b)  b = b · n       on  Ω

と置いて、A , L , B共役な演算子を

(7-5a)  A* v º Dt v - b* v + (c* - divt b* + r)v

(7-5b)  L* v º - v
—–
t
- A* v

(7-5c)  B*v º ì
ï
í
ï
î
  v
 
      on  S1
 
v
—–
n
+ (s* - b*)v       on  S2

で定義し、0 < t £ T のとき、] 0, t [ ´ Ω で定義された g] 0, t [ ´ ¶Ω で定義された yΩ で定義された vo に対し、] 0, t ] ´ Ω で定義された v に関する方程式の組:

(7-6a)  L*v = g       in  ] 0, t [ ´ Ω

(7-6b)  B*v = y       on  ] 0, t [ ´ ¶Ω

(7-6c)  v(t, · ) = vo       in  Ω

のことを、初期値境界値問題 (7-3) の、g , y , vo に対する共役問題といいます。

 さて、0 £ s < t £ T に対し、[s, t] ´ Ω で連続、] s, t [ ´ Ωt に関する1階以下又は、x に関する2階以下の微分が有界連続であるような u(t, x) の全体を F (s, t ; Ω) と書くことにします。

 0 £ s < t £ T かつ u, vÎF (s, t ; Ω) で、s < t < t とするとき、変数 (t, x) を省略し、複素共役を * で表わせば、

(7-7)  d
—–
 d
t
òΩ v(t, · )* u(t, · ) dtV
= òΩ æ
è
 ¶v*
—–
t
u + v*  ¶u
—–
 ¶
t
+ v* u
—–
 ¶
t
ö
ø
dtV 

= òΩ [ - { L*v + A*v }* u + v* { Lu + Au } + rv* u ] dtV

= òΩ [ - { L*v + Dt v - b* v + (c* - divt b* + r)v }* u + v* { Lu + Dt u + bu + cu } + rv* u ] dtV

= òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + òΩ ( v* Dt u - Dt v* u ) dtV + òΩ ( bv* u + v* bu + v* u divt b ) dtV

= òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + òΩ ( v* divt gradt u - divt gradt v* u ) dtV + òΩ Lb(v* u dtV)

= òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + òΩ divt ( v* gradt u - gradt v* u ) dtV + òΩ d ib(v* u dtV)

= òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + òΩ ( v* gradt u - gradt v* u ) · dtS + òΩ ib(v* u dtV)

= òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + òΩ ( v* gradt u - gradt v* u + v* ub ) · dtS

= òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + òΩ æ
è
v*  ¶u
—–
 ¶n
-  ¶v*
—–
 ¶n
u + v* ub ö
ø
dtS 

となります。この両辺を t について ] s + e, t - e [ で積分すれば、

(7-8)  òΩ v(t - e, · )* u(t - e, · ) dt - eV
- òΩ v(s + e, · )* u(s + e, · ) ds + eV

= ò  t - e 
    dt
s + e 
òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + ò  t - e 
    dt
s + e 
òΩ æ
è
v*  ¶u
—–
 ¶n
-  ¶v*
—–
 ¶n
u + v* ub ö
ø
dtS 

 ここで e ¯ 0 とすると、右辺は e = 0 としたものに収束し、左辺の被積分関数も e ¯ 0 のとき e = 0 と置いた積分に一様収束しますから、

(7-9)  òΩ v(t, · )* u(t, · ) dtV - òΩ v(s, · )* u(s, · ) dsV = ò  t 
  dt
s 
òΩ { v* Lu - (L*v)* u } dtV + ò  t 
  dt
s 
òΩ æ
è
v*  ¶u
—–
 ¶n
-  ¶v*
—–
 ¶n
u + v* ub ö
ø
dtS 

 更に v] s, t [ ´ ¶ΩB*v = 0 すなわち

(7-10a)  v* = 0       on  S1

(7-10b)  - v*
—–
n
= s v* - bv*       on  S2

を満たせば、Ω 上の積分は

(7-11)  ò  t 
  dt
s 
òΩ æ
è
v*  ¶u
—–
 ¶n
-  ¶v*
—–
 ¶n
u + v* ub ö
ø
dtS 
= - ò  t 
  dt
s 
ò


S1
 ¶v*
—–
 ¶n
u dtS  + ò  t 
  dt
s 
ò


S2
v* æ
è
u
—–
n
+ su ö
ø
dtS 

= - ò  t 
  dt
s 
ò


S1
 ¶v*
—–
 ¶n
Bu dtS  + ò  t 
  dt
s 
ò


S2
v* Bu dtS

となります。ゆえに v

(7-12a)  B*v = 0       on  ] s, t [ ´ ¶Ω

(7-12b)  v(t, · ) = 0       in  Ω

を満たせば、(7-9),(7-11) により、

(7-13)  ò  t 
  dt
s 
òΩ (L*v)* u dtV = ò  t 
  dt
s 
òΩ v* Lu dtV + òΩ v(s, · )* u(s, · ) dsV - ò  t 
  dt
s 
ò


S1
 ¶v*
—–
 ¶n
Bu dtS + ò  t 
  dt
s 
ò


S2
v* Bu dtS

が成り立ちます。
 特に uÎF (s, t ; Ω) が可積分な f , j , uo に対する初期値境界値問題 (7-3) の解なら、(7-12) を満たす任意の vÎF (s, t ; Ω) に対して

(7-14)  ò  t 
  dt
s 
òΩ (L*v)* u dtV = ò  t 
  dt
s 
òΩ v* f dtV + òΩ v(s, · )* uo dsV - ò  t 
  dt
s 
ò


S1
 ¶v*
—–
 ¶n
j dtS + ò  t 
  dt
s 
ò


S2
v* j dtS

が成り立つことがわかります。

 逆に、uÎF (s, T ; Ω) が、(7-12) を満たす任意の vÎF (s, t ; Ω) に対して (7-14) を満たせば、uT = t に対する初期値境界値問題 (7-3) の解になることを証明しましょう。
 実際、(7-13)(7-14) を辺々引き算すれば、

(7-15)  ò  t 
  dt
s 
òΩ v* (Lu - f ) dtV + òΩ v(s, · )* {u(s, · ) - uo} dsV - ò  t 
  dt
s 
ò


S1
 ¶v*
—–
 ¶n
(Bu - j) dtS + ò  t 
  dt
s 
ò


S2
v* (Bu - j) dtS = 0

となります。
 そこで、まず ] s, t [ ´ Ω にコンパクトな台を持つ任意の滑らかな v を取ると、これは明らかに F (s, t ; Ω) に属し、(7-12) を満たし、しかも (7-15) の左辺は第1項以外はすべて 0 となります。よって v の任意性により (7-3a) が成り立つことがわかります。
 これにより、(7-12) を満たす任意の vÎF (s, t ; Ω) に対して (7-15) の左辺第1項が消えることに注意します。

 次に、s の近傍で 1t の近傍で 0 となる [s, t ] 上の滑らかな関数 cΩ にコンパクトな台を持つ任意の滑らかな w を取って v(t, x) º c(t) w(x) と置くと、この v は明らかに F (s, t ; Ω) に属し、(7-12) を満たし、しかも (7-15) の左辺は(既に第1項は消えているので)第2項以外はすべて 0 になり、第2項の被積分関数も w(x)* {u(s, x) - uo(x)} となります。ゆえに w の任意性により (7-3c) が成り立ちます。
 これにより、(7-12) を満たす任意の vÎF (s, t ; Ω) に対し、(7-15) の左辺は第1項だけでなく第2項も消えることに注意します。

 最後に u が境界条件 (7-3b) を満たすことを示すため、ここで局所座標に関する若干の議論をします。
 なお、(6-38) により、k, k' > 0 が存在して、[0, T ] ´ Ω で一様に、任意の ξÎRn に対して

(7-16)  k' | ξ£ aijxixj £ k | ξ

が成り立つことに注意しておきます。
 まず、任意の sÎΩ に対し、s が定義域 V に属すような局所座標 x を取り、sÎVs , diam x(Vs ) £ dist (x(V ), x(Vs )) かつ x(Vs ) が凸集合であるような開集合 Vs を取ります。
 任意に取った2点 x, yÎVs を結ぶ任意の曲線 C Ì Ω に対し、C' = CÇV と置けば、| x - y | £ dist (x(V ), x(Vs )) なので、(7-16) により

(7-17)  òC ds ³ òC' ds = òC'   _______
Öaijdxidxj
³ Ök' òC' |dx| ³ Ök' | x - y |

となります。ゆえに ΩRiemann計量に伴う距離を d(x, y) と書けば、C の任意性により

(7-18a)  d(x, y) ³ Ök' | x - y |

 一方、xy を結ぶ直線 L は、凸集合 x(Vx ) に含まれるので、

(7-18b)  d(x, y) £ òL ds = òL   _______
Öaijdxidxj
£ Ök òL |dx| = Ök | x - y |

が成り立ちます。
 次に、コンパクト集合 Ω を覆う有限個の座標系 { xi | iÎI } とそれらの定義域の族 { Ui | iÎI } を、各 Ui がある Vs に含まれ、ΩÇUi Ì S1 又は ΩÇUi Ì S2 のいずれかを満たし、境界において

(7-19a)  ain = d in

あるいはその逆行列による表現

(7-19b)  ain = din

が成り立つように構成できることを証明します。
 ある Vx に含まれる任意の座標近傍 U に対し、UÇ¶Ω 上のベクトル n が境界上の単位外向き法線であることから、xn = 0 において

(7-20a)  aijninj = 1

が成り立ち、かつ境界の接平面に平行な、すなわち en = 0 であるような任意のベクトル e に対して

(7-20b)  aijniej = 0

が成り立ち、更に外向きであることから

(7-20c)  nn < 0

が成り立ちます。ここで aijaina jn = djna jn = annaijaine j = djne j = en = 0 及び ann > 0 に注意すれば、

(7-21)  ni = - ain
 ——–
 Öann

が成り立つことがわかります。まず最初に、局所座標 y をうまく選ぶと、その局所座標の成分表示で UǶΩ

(7-22)  ann = 1

とできることを確かめます。実際、局所座標 y

(7-23a)  y i = xi       ( i < n )

(7-23b)  y n = xn
 ——–
 Öann

で定義すると、この座標系 y に対する計量の成分表示を a' ij と書くとき、UÇ¶Ω 上、すなわち xn = 0 となる点において

(7-24)  a' nn = aij y n
—–
xi
y n
—–
xj
= ann y n
—–
xn
y n
—–
xn
=  ann
—–
 ann
= 1

となるので、座標系を x から y に変更すればよいことがわかります。そこで、以下では UÇ¶Ω 上で (7-22) は成り立っているものとします。
 次に、Rn の元 zz = (z', zn ) と分解し、z' をパラメターとし、zn を変数とする n個の未知関数 ui に関する連立常微分方程式:

(7-25a)  u(z', 0) = (z', 0)       (  u = (u¹ ,¼, un )  )

(7-25b)   ¶ui(z)
——–
 ¶
zn
= ain(u(z))

の解 u を考えます(ただし、変数 t は書くのを省略しました。u は当然 t に依存します)。このとき、zn = 0 において

(7-26)  un(z)
——–
 ¶
z i
= dni

が成り立つので、

(7-27)  akl(u(z)) uk(z)
——–
 ¶
z i
ul(z)
——–
 ¶
zn
= akl(u(z)) uk(z)
——–
 ¶
z i
aln(u(z)) = dkn uk(z)
——–
 ¶
z i
= un(z)
——–
 ¶
z i
= dni

したがって、局所座標を x から z º u-1(x) に変換し、z に対する計量の成分表示を a'ij と書けば、

(7-28)  a'in = akl(x)  ¶xk
—–
 ¶
z i
 ¶xl
—–
 ¶
zn
= akl(u(z)) uk(z)
——–
 ¶
z i
ul(z)
——–
 ¶
zn
= dni

 よって、新しい局所座標で (7-19b) が成り立つことがわかります。Ω はコンパクトなので、このような座標系の有限個 { xi | iÎI } を選んで、それらの定義域 { Ui | iÎI }Ω を覆うようにできます。

 なお、(7-19) を満たす局所座標 x とその定義域 U に対し、UÇ¶Ω 上の法線の成分表示は、(7-21),(7-24) により

(7-29) 
—–
 ¶
n
º n = ni  
—–
 ¶
xi
= - ain  
—–
 ¶
xi
= -  
—–
 ¶
xn

という簡単な形になります。

 さてここで、J º { iÎI | UiÇ¶Ω ¹ Æ } と置き、多様体 Ω 上で定義された滑らかな関数の族 { ji | iÎJ } を、ji の台が Ui に含まれ、かつ Ω 上で åiÎJ ji² > 0 となるように取ります。
 また、R+ 上で定義され、台がコンパクトで、q(0) ¹ 0 かつ q'(0) = 0 となる滑らかな関数 q を、すべての iÎJ に対して ci(xi) º ji(xi' )q(xin ) の台が Ui に含まれるように取ります。ただし xi' = (xi¹, xi² ,¼, xin-1 ) です。
 更に、iÎI \ J に対して Ui に台が含まれる滑らかな関数 ci を付け加えて、Ω 上で c º åiÎI ci² > 0 となるようにします。
 このとき、hi = ci / Öc と置けば、{ hi | iÎI }

(7-30)   
å
 iÎI
hi(x = 1

を満たし、Ω 上で

(7-31)   ¶ci
—–
 
n
(xi) = -  ¶ci
——
 ¶
xin
(xi) = - ji(xi' ) g'(0) = 0

ですから ¶c/¶n = 0 、ゆえに ¶Öcn = 0 、したがって

(7-32)   ¶hi
—–
 
n
= 0

が成り立ちます。そこで、] s, t [ ´ ¶Ω にコンパクトな台を持つ任意の滑らかな関数 y に対し、

(7-33)  vi(t, x) = ì
í
î
 y(t, x')* xn
 
      ( Ω Ç Ui Ì S1 のとき )
 
 y(t, x')* + {s(t, x')* - b(t, x')*}y(t, x')* xn       ( Ω Ç Ui Ì S2 のとき )

と置きます。ただし x' º (x¹ ,¼, xn-1, 0) です。このとき、各 vi は、容易にわかるように、境界上で (7-10)

(7-34a)  - v*
—–
n
= y       on  S1

(7-34b)  v* = y       on  S2

を満たすので、

(7-35)  v =  
å

iÎI
hi² vi

は、(7-30)(7-32) により (7-10),(7-34) を満たします。ゆえにこの v(7-15) に代入すれば(既に第1項と第2項は消えているので)、

(7-36)  ò  t 
  dt
s 
ò


S1
y* (Bu - j) dtS + ò  t 
  dt
s 
ò


S2
y* (Bu - j) dtS = 0

が得られ、y の任意性により (7-3b) が得られます。
 以上で、可積分な f , j , uo に対して uÎF (s, t ; Ω)(7-3) の解であることと、(7-12) を満たす任意の vÎF (s, t ; Ω) に対して (7-14) を満たすこととの同値性が証明されました。

 そこで、uÎF (s, t ; Ω) とは限らない場合にも解の概念を拡張することにし、可積分な f , j , uo に対し、(7-12) を満たす任意の vÎF (s, t ; Ω) に対して (7-14) を満たす ] s, t [ ´ Ω で可積分な u のことを、初期値境界値問題 (7-3)弱解とよびます。

 さて、0 £ s < t £ T 及び x, yÎΩ に対して定義された関数 U(t, x ; s, y) が、(s, y) について ] 0, t [ ´ Ω で可積分かつ絶対値の積分が (t, x) について有界で、任意の 0 £ s < t £ T

(7-37a)  Bu = 0       on  ] s, t [ ´ ¶Ω

(7-37b)  u(s, · ) = 0       in  Ω

を満たす任意の uÎF (s, t ; Ω) に対して

(7-38)  ò  t 
  dr
s 
òΩ U(t, x ; r, y) Lu(r, y) drVy = u(t, x)

を満たすとき、これを初期値境界値問題 (7-3)基本解といいます。以下順を追って、基本解の存在と一意性、及び基本解を用いた初期値境界値問題の解の存在と一意性、更に解の表示式を求めていきます。

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