大村はま先生、長い間、ありがとうございました。心から御礼を申し上げます。
これからは、先生にお目にかかることも、お声を伺うこともできないことを思うと、大きな悲しみに包まれます。でも、先生からいただいた多くのお言葉を思う時、寂しさの中にも先生のお言葉が心の中にあふれ、響きあうほどになっているのを感じます。そして、いつでも先生のお声を伺うことができるという淡い安心感に包まれます。
苅谷夏子様はご弔辞の中で「大村先生には弔辞は教えていただきませんでした。きっと『書き出しはどうするの?二つ、三つの案は作っておくのよ。声の具合はそれでよいかしら。ゆっくり間をおいてお話なさいね。思い出を一つ選ぶとしたら、どの思い出を選ぶの?』とおっしゃるのではないでしょうか。最後まで、自分の言葉でしっかりと話すことをお望みだと思います。」とお話しくださいました。
苅谷様の弔辞は、まさに、私たちに対しての、大村はま先生の最後の授業という思いがいたし、涙ながらに拝聴いたしました。
先生は、いつぞやお電話口で、「なかなか私を休ませてはくれないのよ。」とおっしゃっていらっしゃいました。
伺いたいこと、お教えいただきたいことが、本当にまだまだ沢山あります。
神の御許に旅立たれ、どうぞ安らかにそして、少しゆっくりとお休みくださいませ。
大村はま先生、ありがとうございました。 2005年4月